■ 第十九爪
あ、え、ちょっと待て。
今何つったテメェ。
誰だこの人。19
〜早速決戦?〜
「落ち着け、いやむしろ餅つけ、腹減った」
「つく訳ないでしょ。団子ならあるけど」
「俺は醤油と海苔で食いたいんだよ!」
「
我侭…」
「何か言ったかオルァァァ!」
「ハイハイ…分かったから待っててね」
「おっしゃー!」
と、はしゃいでいるんだけどぶっちゃけ内心そうでもない。
やーあまりにもざけんな(笑顔)と言いたくなるような事を聞いて逃げたのである。
(近々、戦があるんだけど…零龍はどうしたい?)
「んな事聞かれてもなー…」
「ぬ、零龍」
「お、父上」
悶々と考えていると父上がいた。
…ちょっと愚痴でも聞いて貰おう。
「…何かあったようじゃな?」
「それがねー…そういや戦あるんだって?」
「……佐助から聞いたか」
「おう、たった今な」
「そうか…」
「で、相手は?」
「…参加するか?」
「相手によりけり」
「相手は…儂の宿敵である越後の上杉謙信じゃ」
「ぶはっ」
川中島かよ!
マジかよ!
かすが見れるかもしれないのかよ!
謙信様が見れるだとぉぉぉぉ?!
わぁ、無駄にテンション上がってきた!
「…零龍?」
「や、何でもない多分」
「零龍は、どうする」
「俺はー…そうだな、ちょっと愚痴付き合ってくれたら考える」
「む、儂は今から幸む」
「いいから付き合えよ父上」
「…仕方ないのぅ」
「ホラ俺さ、いきなり攫われてきたじゃん」
「そうじゃな」
「いやーまさか佐助に甲斐へ攫われるとは…驚いたわ」
「零龍が松永の屋敷に居ったと言うのも驚きじゃがな」
「痛い所つくなチクショウ。とりあえずここ着てまだ…何日?4日は経ったっけ」
「5日目じゃ」
「よく覚えてんなぁ…まぁそんで少しほのぼのして、父上の家臣様方と顔合わせしてさ」
「あの時は凄かったのぅ」
「アレでこそ俺。まぁそんな感じで今日じゃん」
「…愚痴じゃなかっ」
「それは言うなよ父上」
「零龍、おぬしは何が言いたい」
「うーん率直に言えば…一暴れしたいかな」
「ほう」
「言い表せられない鬱憤が溜まりに溜まってんだ」
「ならば此度の戦、おぬしなりに暴れてみせい」
「勿論!」
「零龍ーほら餅と醤油ー」
「えー海苔はー」
「あのねー甲斐の周りは山に囲まれてんの」
「ちぇーまぁいいか。父上もどーぞ」
「俺様は?」
「1個だけあげる」
「…どーも」
「あー戦楽しみー…」
「…出るんだ」
「鬱憤晴らしにな」
「えー何その不純な動機」
「別にいいじゃん」
「して零龍」
「んお、何さ父上」
「武器はあるのか?」
「…あ」
「あるの?」
「あるよ。空皐ってーの。松永んとこ忘れてきたけど」
「え、松永の所に置いてたんだ」
「ちょうど小さい山賊を退治して帰る時に攫われたからなー」
「なるほどね…で、どうする訳?」
「佐助連れてけ」
「ええええええええ俺様?!」
「元はお前のせいだろコラァ」
「………」
「佐助、行け」
「…はいはいっと」
「すぐ戻れる?」
「そりゃあ時間は多少かかるよ」
「ふーん…まぁいいやよろしくっ!」
「気をつけて行くのじゃぞ零龍」
「分かってるよー」
「…サクサク行ってさっさと帰ってきますか」
「おーレッツゴー!」
何か不思議な方向になってきたな。
まぁいっか。
…一時だけとは言え戻った事でこたとかに見つからなきゃいいけど。
運よく俺を探しに出てますよーに!
終わろう
――――――――――ミ☆
何か変な方向へ…。
川中島合戦は予定通り(拳グッ←
て訳で一旦松永家(待)へ戻ります。
空皐を取りに行く訳ですが…。
どーっしよーっかなー。
まぁすんなり行くかもしれません。今の所。
ここまで見て頂き有難う御座いました!
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