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世界の粛清日

 


俺は、神。

そう、誰もが崇める神。

そして世界の操り人形。

今宵もまた、世界の命のまま。

俺の出番なんだ。



きっと大掛かりだろうぜ。





「神様?」

「…やっぱ無理!黒、俺寝るわ」

「あ、あぁ」



本日快晴、気温はまだ日が高くないためか24度と涼しい。

大していつもと変わらない筈だったのに。



今日の神様は朝、起きてからもずっと眠そうだった。

徹夜でもしたのか、と考えていたが「寝る」と言って部屋へ戻る神様の背を見て違うと分かった。

背中の服が若干紫だったからだ。

とはいえ、神様自身には影響が出ていない。

だとしたら考えられるのはただ一つ。

毎年恒例となった「世界の大粛清」が始まる。





「…もう一年も経つのか」



神が寝ている筈の部屋から声がした。

部屋にはベッドで寝ている神と、大きな窓の目の前においてあるソファに悠々と座っている人影。

すっ、と人影が立ち上がる。



「やれやれ、久々に自分で好き勝手出来る」



世界が「削除」するって判断したもんに限られるってのがつまんねーなー。

と一言付け加え、人影は大きく伸びをした。



「さーて、今日のお仕事はっと」






キィ



「あー?」



のびのびしてたら扉が勝手に開いた。

まぁ、気配で誰なのか一発で分かったが。



「何だ、黒神サマは表が心配なのか?」

「うるせぇよ、殺る事さっさと殺れ」

「相変わらず俺サマにだけ厳しいなぁ黒神サマは」



ケラケラ、と笑いながらも、愛用の大鎌を手に部屋の窓を開ける。



「じゃー俺サマ、南に向かって片っ端からやってくぜ」

「南…?だったら白憐と会った時、喧嘩するなよ」

「ゲッ、あの俺様何様黙憐様がいんのかよ」

「大人しく北にしとくんだな」

「しゃーねぇ…じゃー南は頼んだぜ」



笑顔を絶やさずにそのまま窓から飛んでいく。

マフラーを羽に変え、ターゲットを探す。



さて、今夜はどんな奴を殺れんのか楽しみだな。





世界の粛清日
(ははっ、楽しいねぇ)
(今日だけは、俺が神だ!)








――――――――――*
やった、やったよ!
でも思ったより血みどろな所が無かった
と言う訳で「裏神」ご登場
一年は短いけど思ったより長いから
次から次へと世界の邪魔者が生まれる
それを一斉「削除」する日というのが
「裏神」の出てこれる唯一の日

と、まぁ言ってみたものの
矛盾が増えるだけですな

ここまで見て頂き有難う御座いました。


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