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運試し

 


くちゃ

ぐちゃ


ぽつ ぽつ ぽつ


ひた ひた ひた





仕事帰りに見た景色は異様だった。





赤黒い靴は適当に投げ出され

素足と手は真っ赤に染まり

服は所々紫が見えるだけでほぼ赤と黒

パーティーの時は明るい顔も

サングラスと一緒に返り血を浴びていた



赤い奴は下を向いた。

するりとサングラスが地面に落ちる。



カシャン



ようやく気付いたのか、俺を見る目は

狂気で真っ黒でした






とりあえず何か喋って気をそらせようと考えた。

いくら俺が裏家業やってるからって、あの目はダメだ。



「…神のくせに、そんな事するんだな」

「否、神だからこそ」



まるで当然とでも言うように答えやがった。

パーティーで見た時よりも遥かに無邪気で悪意に満ちた顔をしている。

今すぐ逃げた方がいい。

俺の第六感がそう告げた。

しかし足が地面に縫い付けられたかのように動かない。

手も、目も、口も、動く事をやめていた。



ヒタ ヒタ ヒタ



奴は近づいてくるのに俺は動けない



不意に力が抜けて片膝をついた

まるで、跪くかのように



耳元で奴はこう言った




「運が良かったな、今日はもう帰る所だ」




そしてそのまま俺を通り過ぎた




数分してやっと体が動くようになってひとまず立ち上がる。

あまりにも危険すぎる。

職業柄、殺気やら気配やらはよく分かるが…。

もう二度と、あんな殺気には会いたくないと心から思った。

それと同時に神は世界を愛する反面、人を消すのもお好きなようだ。

まだ、俺の運も捨てたもんじゃねぇな。



て、事を家に帰ってAKに話した。

信じてくれなかった。



まぁ、そうだと思ったけどな。


今度MZDの家行った時、黒に聞いてみるか。




さて、仕事すっかな。






運試し
(運があってよかったぜ…)
(おーいKKー飯ー)
(テメェで作れ!)
(俺が作ると99%焦げるけ)
(よし作るな!食材が勿体ねぇ!)







――――――――――*
久々の話がこれってどうよ←
KKさんと紫神様の出会い話
運が無ければ生きてられません
まぁ運があるのは必然ですけどね
必然を決めるのは世界だと思ってます

世界の番人が「神」と言う存在

なんてね!←
驚きの短さ、これぞ短編

ここまで読んで頂き有難う御座いました。


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