第44χ 脳筋派燃堂 VS 頭脳派海藤@




私達はゲームセンターに来ている。
なぜこんなところに来ているかというと、成り行きだ。
その成り行きを話すと長くなるのだが、元々はいつものようにラーメンを食べに来るつもりだった。しかし、店のまで行ってみれば、店主が花粉症のようで目的のラーメン屋が休業していたのだ。休業なら他のところに行こうという話にはなったのだが、燃堂くんは目の前にあるゲームセンターに行きたいと言い、海藤くんは他の店で空腹を満たしたいと言い出して喧嘩になってしまった。

「キレたぜ、オイ...今日という今日はよォ...ケリつけっか?お?」
「フン...今までは馬鹿だから見逃してやっていたが...平和な日常に退屈してた所だ...。決着をつけよう..」

ゲーセンでな!!

私としてはどちらでもいい。どちらかと問われれば、食事の方がいいかもしれない。海藤くんも言っていたけれど、ここまで来るのに30分は歩いた。距離にして約2キロだ。流石に小腹も空いて来るというもの。しかし、2人はゲームセンターに入って行ってしまった。ここで勝手に違う店に入るわけにもいかないし、楠雄くんとやれやれとゲームセンターに入って行くことにした。

私個人、ゲームは嫌いではない。むしろ好きな方だ。家には割と多くゲームもあるし、面白いゲームが手に入れば満足するまでやり続けることもある。
けれど、ゲームセンターは滅多に来ることはない。やはり一回ずつお金を入れていく方式にはどうしても抵抗を感じてしまう。それに私が好きなジャンルはRPGが多く、一方ゲームセンターに入っているものはアクションが多い。つまり、私との相性があまり良くないため訪れる事が少ない。
ゲームセンターで強いてやるものをあげればコインゲームくらいだ。あれはゲームセンターでしかできないし、単純にコインを落としていくだけなのだけれど、なぜかずっとやっていても飽きることがない。そのゲームはここにも備え付けられているが、一度夢中になってしまったら止まらなくなりそうなので今回はやらないでおこう。

それより先に入って行った2人の様子を見てみれば、燃堂くんはカーレーシングで遊んでいる。よくよく見れば、画面にはINSERT COINの文字が。燃堂くんは動かないと文句を言っているけど、お金入れなきゃ遊べないんだよ。
次に海藤くんはというとシューティングゲームを満喫中。あまり得意ではないようであっという間にGAME OVERになっていた。

「もしリアルなら俺の愛銃デザートイーグルで全て外さずダブルバレットでヘッドショット決めてやるんだがな...そしてゾンビ用の封魔弾を用いる事で一撃で絶命する...」

相変わらず中二病が止まらないご様子。そこにリアルにツッコミを入れるならば、君は銃刀法違反で留置場入りになるがよろしいかな?




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