魔導院祭だよ!準備編その7-b


「少し心配ではありましたが、ドリンク類は決まりましたね。次はメインディッシュに移りましょうか。代表者は誰ですか?」
「僕だ」
「エースのキリッとした顔いただきました!はい、チーズ!」
「いつの間にカメラなんか持ってたのよ…」
「つーかなんでマキナがポーズしてんだよ」
「とかいいながらナインもポーズしようとしてたくせに」
「は、はぁ!?んなもんしてねーよ、言い掛かりつけんなコラ!」
「後ろに隠したピースはなんですか?」
「これはアレだ、ピースじゃなくて、ちょ、チョキだ!」
「誰とじゃんけんしてたんだよ」
「るせぇ、誰でもいいだろーが!」
「ナイン、口を閉じなさい。ナマエも話を脱線させるような行動は慎むように」
「私カメラ構えただけなのに!?」
「ナマエはただ静かに座ってろってことだ」
「エイトくん…エイトくんのお膝に座れるなら静かにできるんだけど」
「冗談でもそういうこと言わないでくれ」
「エイトの顔色悪いぞ…」
「余程嫌なんですね…」
「オホン!!……では、エース、発表をお願いします」
「ああ。僕たちで話し合った結果、メインディッシュは主に野菜を中心としたものに決めた」
「また野菜かよ……」
「ていうか野菜がメインディッシュって味気なくねぇか?」
「俺は止めたんだぞ!野菜なんか嫌だっつって!」
「ややこしくなるからお前は黙っとけ」
「野菜は野菜でも、どんな野菜料理を提供しようと思っているのですか?」
「そうだな、シーザーサラダ、カプレーゼ、チョレギサラダなどの野菜サラダを…」
「ちょ、ちょっと待って、エース」
「ん?」
「それメインにならなくない?」
「…そうか?」
「そーだよー、メインディッシュっていうのは、例えばオムライスとか親子丼とか、お腹にたまるものじゃなきゃ!」
「ねぇジャックん、なんで卵料理ばっかなの?」
「今卵料理が食べたい気分だから!」
「卵……?」
「お、おい…エースの表情がなくなったぞ…?」
「ま、マキナ?どうしたの?」
「マキナさんまで無表情に…!」
「卵なんて、卵料理なんて言語道断だ!なぁエース!」
「あぁ、卵料理なんてものはこの世から消えればいいさ」
「マキナくんは元からおかしかったけど、エースくんまでおかしくなっちゃった!」
「おいナマエ、失礼だぞ」
「エース、卵料理が消えればいいと本気で思ってるんですか?」
「クイーン……卵ってさ、チョコボの卵を使うわけだろ?」
「は、はぁ、まぁ普通はそうなりますよね」
「チョコボが一生懸命産んだ卵を、僕たちが食べたらチョコボが悲しむじゃないか…!」
「うわ…エースマジで大丈夫?」
「これは重症ですね」
「ていうかエースにそんなこと吹き込んだやつ誰だよ」
「…………」
「…………」
「オレを見るなよ!オレじゃなくてオレの兄貴だ!」
「でもマキナも卵料理は断固反対なんでしょ?」
「あぁ、卵料理なんて滅べばいいと思ってる」
「マキナの兄貴って確かイザナだったよな?ちょっと一発殴ってくるわ」
「待て、早まるなサイス!殴りたい気持ちはわかるが早まるな!」
「エイトったら、殴りたい気持ちわかるんだ」
「エイトは卵料理好きだからねー」
「あはは〜、わたしも卵料理大好き〜!殴りに行くならわたしも行くよ〜」
「シンク、メイスを担いでどこにいくつもりですか」
「卵料理なんてなくなってしまえ!」
「マキナの言う通りだ!」

「卵料理っていえばさ、マキナくんもエースくんも、この間美味しそうにエッグタルト食べてたよねー!」

「…………」
「…………」

「あれ私も食べたよー!すっごく美味しかったよねぇ、また食べたいなー。ね、マキナくん、エースくん!」

「…………」
「…………」

「あ、マキナとエースが俯いた」
「エッグタルトって確か卵入ってたよねぇー?」
「おいジャック、追い討ちかけるな」
「…えー、メインディッシュは考えを改めてください。エースとマキナ以外の方でメインディッシュのメニューを考えてくださいね」
「メインディッシュ係は他にセブンとレムとナインか?」
「そんなら俺が考えてやらぁ!」
「任せましたよ、セブン、レム」
「う、うん、わかった」
「任せておけ」
「おいなんで俺は入ってねぇんだよコラァ!」
「ねー、マキナくんエースくん、エッグタルト食べに行かなーい?」
「僕も食べたいなー!」
「おいナマエ、ジャック、もう二人は戦闘不能だ。後で俺が連れてってやるから放してやれ」

つづく
 

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