「サーイースん」
「…………」
「うわぁ、あからさまに嫌そうな顔しないでよー、照れちゃうじゃん」
「なんで照れるんだよ普通は凹むだろうが」
「ここだけの話、私、Mなんだ…」
「んな情報いらねぇよ!」
「サイスんはどうなの?」
「はあ?!ふん、あんたなんかに言う義理はないね」
「じゃあMにしておこう」
「勝手に決めんな!つーかなんでMなんだよ!」
「えー?ほら、Sっぽい人ほどMって言うじゃん?」
「聞いたことねぇよ!」
「じゃあ教えてよー」
「言わねぇ、あんたにだけは絶対言わねぇ」
「セブンとかに教えてって言われても?」
「セブンがそんな馬鹿な質問してくるかよ、アホか」
「わかんないよ!もしかしたらもしかするかも…」
「つーか用ないなら帰るわ」
「あー待って待って!用事があるからサイスん呼んだんだから!」
「じゃあさっさと本題に入れっての…」
「面倒くさそうな顔しないでよ、サイスん」
「その呼び方マジでやめろ」
「やめない!えーと、はいこれ」
「あ?んだよ、この紙袋」
「えへへ、誕生日プレゼント!」
「!、あーそっか、今日誕生日だったか」
「サイスん誕生日おめでとう!」
「……ちっ、はあー…あ、ありがと…」
「サイスん照れてる!」
「るせぇ、茶化すな!……ちなみにこれ、何が入ってんの?」
「それは見てからのお楽しみってやつです」
「…ふざけたもんだったらぶっ飛ばすからな」
「やだなぁ、誕生日プレゼントにふざけたもの渡す人いると思う?」
「(目の前にいるだろうが…)…あぁそう」
「じゃあ私準備あるし行くね!きっとサイスんなら似合うよ!またね!」
「は?似合う?」
ナマエが居なくなり、サイスは手に持っている紙袋をそっと覗く。それを見た瞬間、サイスは頭に血が上り思わず紙袋を両手で握り潰した。
「あの野郎……ぶっ飛ばす!」
その数秒後、頭にレースの下着を被らされたナマエが目撃されるのだった。
「デュースちゃんから聞いて喜ぶと思ったのに…」
「いやーさすがに下着もらっても誰も嬉しくないって。ナマエもアホねぇ」