魔導院祭だよ!準備編その7-a


「やってきました、試作品発表会!イエーイ!」
「イエ〜イ!」

「おや、珍しいですね。今日はジャックはあの中に参加しないのですか?」
「…今日は見てるだけでいいやぁ」
「ジャックのやつなに気落ちしてるんだ?」
「変なもんでも食ったんじゃねぇの?」
「ナインじゃないんだから拾い食いなんてしないよぉ」
「いや俺拾い食いなんてしたことねぇし!…多分!」
「ナイン、身に覚えがあるのか……」

「ささっと試作品発表会と洒落込みましょうぜイエーイ!」
「イエ〜イ!」
「二人とも喧しいので口を閉じてください」
「ハッ!委員長の言うことは聞かないとね。ねぇ、シンクちゃん」
「そうだねぇ〜、委員長の言うことは絶対だもんねぇ〜」
「だからわたくしは委員長じゃありません!」
「クイーンー、こいつらは放っておいてさっさと始めよー」
「はっ…そうですね。では、試作品発表会を始めます。まずは、ドリンク係の人から。代表者は……」
「はいはいはーい!代表者は私です!」
「……誰ですか、ナマエを代表者にしたのは」
「じゃんけんで決めたんだよ、仕方ねぇだろ」
「じゃんけん?!また雑な決め方を…はぁ、こればかりは仕方ありませんね…では、ナマエ。何のドリンクを出すのか発表してください」
「はいはい。えーとお客さんがきたらまずお冷や。そんでお冷や以外のドリンクはお茶5種類と」
「おいちょっと待て、お茶5種類ってなんだよありすぎだろーが」
「えー?そう?番茶、ほうじ茶、玄米茶、抹茶、チョコボ茶だけど、定番じゃない?」
「あれが定番なのか…?」
「しかし随分本格的ですね…」
「ていうかなんか変なの混じってなかった?」
「ナマエ、チョコボ茶ってなんだ。チョコボ茶って一体なんなんだ」
「二回も言わなくてもいいでしょエースくん。チョコボ茶はね、抜けたチョコボの羽を焼いてその中に紅茶を…」
「チョコボ茶は却下いたします」
「えぇ!?なんで?!」
「だいたいお茶というものがなんなのかわかっているんですか?!ふざけるのもいい加減にしてください」
「ふ、ふざけてなんか…」
「お茶は四種類で。ほら、まだあるんでしょう?言ってみなさい」
「うぅ……あとは、ジュース系…野菜ジュースとか果物ジュースとか。ヘルシーなものがいいよねって」
「それは良い考えですね。喫茶店を営むにはバランス良く栄養のあるものを提供するべきですし」
「たかが魔導院祭でマジになんなよ…」
「サイスん、魔導院祭を馬鹿にしちゃ駄目だよ!魔導院祭は食べ物や娯楽のパラダイスなんだから!」
「彼女は何か勘違いしているようですね」
「は?魔導院祭っつーのはそういうもんなんじゃねぇのかオイ」
「おい、ここにも勘違いしてる馬鹿がいるぞ」
「ナマエといいナインといい末期だな」
「おいこら聞こえてんぞエース!誰がマキナだって?アァン?!」
「え、マキナは俺だけど!?」
「耳鼻科いったほうがいいぞナイン」
「ナインがマキナなわけないじゃん!全然マキナじゃないよナインは!」
「ナマエは口を閉じてくれ。喧しいから」
「珍しくエースくんが辛辣だ!かっこいい!」
「あははー、ナマエは眼科にいったほうがいいんじゃないー?」
「……ジャック、それは僕がかっこよくないとでも言うのか?」
「ん?あーそう聞こえたならごめ」
「あなたたちいい加減口を閉じなさい。これ以上争いを続けたいのなら容赦はしませんよ…?」
『すみませんでした』

つづく
 

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