3
「こんな時間に何のようですか」
あたしはイラつきがわかるように、不機嫌に問いかけた。
はっきり言って、
この後告げられることの準備なんか全くしていなかった。
やがて電話の先から
「実は…」
先ほど、
父と母がアメリカの美容院で死んでいた。
そんな内容だった。
正確にいうと、殺されていたそうだ。
まだ中学3年のあたしには理解しがたい内容だった。
わからなすぎて涙すら出ない状態。
すぐにあたしはハッとした。
「弟は?」
…
「…行方不明です。」
残酷な事実。
あたしは朝までベッドの上で呆然としていた。
← | →
←