ああ、どうしてオレは


「ディーノさんディーノさん!」


ぽてぽてと走ってくるのは弟弟子の、沢田綱吉。その可愛らしい仕草に俺の心臓は寿命を着々と減らしていく。どうした?と聞けばツナは真っ赤になりながらもじもじと何か言いたげに俯く。


一体どうしたのだろう、いつもと違うツナに首をかしげると途切れ途切れに語り出した。
それについて、俺は思わず耳を疑った。




「あ、っと……お、俺。雲雀さんに…こ、ここ告白!して、きました…」


「え…っ、あ、それ…で、恭弥は…」






我ながら愚問だと思った。
ツナのこの顔を見ればどうだったかなんて簡単に分かるのに。



「そ、そのっ……い、いよ……って」


「………そっか、…良かったな!ツナ!」


「……はい!これも、ディーノさんのお陰です!!!!」





リング争奪戦修行の時からずっと、俺はツナから相談されていた。恭弥が好きだと、だけどどうすればいいのか分からないと。
そう告げられた時は心臓を素手で鷲掴みされたような錯覚に陥った。


何故なら、その時には既に俺はツナに恋していたから。

だけど、可愛い弟弟子が本気で悩んでいるのを見て放っておけるわけなくて、それからずっと俺は相談相手をしていた。



本当は、叶いっこないと思っていた。自惚れかもしれないが俺は、恭弥が惚れているのは俺だと、確信に近いものを感じていたから。


だから俺は酷いと思ったがツナに相談され続け、アドバイスまでした。だけど、恭弥はツナの告白を受け入れた。




ツナ、心からの祝福が出来ない俺でごめんな。
ツナ、恭弥じゃなくてさ…俺にしとけよ…。


























(雲雀さん!大好きです!)(君は本当に可愛いね、)




080830

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