巻
「なあ、リーマスそう思うだろ?」
「ルーピン君そんなことないわよね?」
どっちでも良い!って一瞬叫びたくなったのは秘密。
何の話かと思えば、それは簡単。どっちの方が強いか。やってみれば良いじゃないか、って話なわけで。
「そうよ、やってみれば良いんだわ!」
さすがみりん先輩。頭の回転は早い。
「一時間自習なんてもったいないわ!こうと決まったら決闘よ!」
「良いじゃねえか。
受けて立つ!」
ちょうど僕たちも自習でみりん先輩も自習。状況は最悪なわけで。
「リーマス、審判やってくれ」
「ごめんなさいね、付き合わせちゃって」
全くだ。しょうがないから付き合ってやろうか。
今は二人は向かい合って杖を振り回している。みりん先輩はさすが1つ上と言うだけあって呪文の威力もレパートリーも広い。恐らく彼女の家柄も関係しているのだろう。
それに負けず劣らず、シリウスもすごい。悪戯仕掛人であり次席でもあるわけで、先輩の呪文をうまく交わし、反撃までしている。
さらに恐ろしいのが二人とも無言呪文だってこと。とばっちりを受けないようにしないと。
授業終了のチャイムが鳴り響く。
「みりん先輩、シリウス早く終わらないと野次馬が来ますよ。」
伝えると同時に気を僕に向けたのがいけなかった、二人の呪文が僕に当たったのだ。
幸いなのか、不幸なのか後ろは湖だった。
1.53秒後、僕は池に落ちた。
池から上がると黙って二人にシレンシオをしてやった。
他人を巻き込むのはやめようかとりあえず軽く説教。
平謝りな二人にはハニーデュークスの高級チョコを10ダースほど買ってもらわないと。あ、もちろん一人10ダースだから安心して。
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[zzz]