★暗黒剣★

徐々に暗黒の鎧はセシルの体に馴染んでいった。
これで、セシルの体は徐々に闇に蝕まれていく。青き星の民ではセシルを救うことは叶わないだろう。

私はセシルがどれほど暗黒剣を使いこなせるのか、試験のつもりで任務を与えた。
バロンに飛来するモンスターの一斉退治だ。
そこで、セシルは文字通り、狂ったような戦い方を見せた。

隊列を組んだ赤い翼の飛空挺に、ズーの群れが襲いかかる。
もちろん、ズー共には私の催眠術が掛っている。
催眠なしでは、どんなモンスターもこんな禍々しい暗黒の気を纏う者の正面に立ちはだかることはできない。

赤い翼の団員が次々と負傷を負い、その場に倒れ込む中でも、セシルは平然と戦い続けた。
ズーの鋭いくちばしが、攻撃をしかけてくる。
セシルは腕を抉られたが、力任せに振り払い、持っている剣で反撃を仕掛けた。
暗黒の鎧は、セシルの折れた腕に食い込み、骨をつなぎ合わせた。
鎧のつなぎ目からは、セシルの血が溢れだす。
体を巡る暗黒は、セシルから痛覚を奪った。セシルは自分の体がどのようなダメージを負っているのか把握できていない。

むしろ、熱く爛れた自分の肉の感触に気が高ぶり、更にモンスターの群れを激しく斬った。
ズーの赤黒い血がセシルに浴びせられる。
真っ黒な鎧には、どろどろとした血液が滴り、その容貌を正に悪鬼に変えていた。
暗黒の鎧はセシルの体の中を自由に這いまわり、形を変える。
セシルのちぎれた筋組織に食い込み、つなぎ合わせ、倒れかかるセシルを立ち上がらせる。

セシルはさらなる血を渇望するように、剣から暗黒を放つ。その力はどんどんセシルの精気を奪っていく。
しかし、戦いに夢中になるあまり、セシルはそれに気づけない。
暗黒の兜に覆われていて、セシルの顔は赤い翼の団員からは見えない。
しかし、私にはよく見えていた。
セシルの瞳からは光が失われ、瞳孔が大きく開き、敵の断末魔に喜びを感じていた。

新たなズーの一群が飛空挺を襲う。
セシルは嬉々として戦おうとしたが、あまりにも血を失い過ぎて、バランスを崩した。
片膝をつき、態勢を立て直そうとするが、ふらついて、剣を握っていられない。
そこまで見届けると、私はズーにかかっていた催眠を解き、群れを飛空挺から遠ざけた。
その様子に安心したのか、セシルは飛空挺に倒れ込んだ。
しかし、赤い翼の団員はセシルを恐れるあまり、駆け寄る者はいなかった。


飛空挺がバロン城へ帰り、セシルは即刻白魔道士の部屋へ運ばれ、傷の手当てがなされた。
魔法を使ってしまえば、傷などすぐに塞がる。
セシルは何事もなかったかのように立ち上がった。
赤い翼の団員たちは、セシルが颯爽と歩く様子に息を飲みながら見つめていた。

そのあと、私はセシルの暗黒の鎧の調整するために、地下牢に呼び寄せた。
祭壇の上でローブを脱いだセシルをうつぶせにさせ、背中の傷跡をたどる。
「この鎧を身にまとうと、痛みも、恐怖も感じることがないのです・・・」
セシルが震える声で呟いた。
「私は、自分が人間でなくなってしまったように思えて恐ろしい・・・」
目を伏せ、睫毛を震わせながら言った。
戦場からひとたび出てしまえば、セシルはただの若年の一戦士にすぎない。
怯える子供をなだめるように、私は言った。
「暗黒は強大な力だ。まだそれに慣れていない、それだけのことさ」
私は先ほど千切れてしまった筋組織が再生されていることを確かめるように、セシルの背中から双丘、太股を撫でた。
「最初はあなたが恐ろしかった。でも、あなたの手に撫でられると、なぜか落ち着く」
セシルの瞳からは涙が一筋零れた。

「戦いで昂ぶった気を鎮める方法を教えてやろう」
そう言って、セシルの涙を指で救い、セシルに暗示を掛ける。
「膝を立てろ」
命令すると、セシルは大人しく従った。
祭壇の上に四つん這いとなる。
私はポーションの瓶を取り出し、手のひらに液体を垂らした。
それをセシルの双丘に振りかける。
冷たさに一瞬腰が跳ねる。
ポーションを纏わりつかせた指で、セシルの後孔に触れた。
「ぅん・・・・」
指を埋め込む。
奥まで達すると、指を折り曲げ、セシルの悦いところを抉る。
「はぁ、あっ、あっ、あん」
激しく指を動かす。セシルは張りのある双丘を揺らし、私の指から逃れようとする。
片手で、白い丘を揉みしだく。すると、内部は私の指を食い絞めた。
「ああぁっ、は、あ、あぁ」
セシルは体の支えを失い、腰を高く上げたまま、額を祭壇に押し付けた。
震える双丘に舌を這わせ、甘噛みをすると、セシルは体を震わせて欲望を放った。
純白の丘には歯形が残る。
「はぁ・・・はぁ・・・」
とろけるような顔をして、セシルは余韻に浸っている。

「もっと欲しいか?」
歯形の凹凸に指を這わせながら、セシルに問う。
「・・・はい・・・」
セシルが混濁した意識の中で正直に頷く。
「では、脚を開け」
セシルは体を起こし、仰向けになると、脚を大きく広げた。
膝を抱え込むようにして開く。
「良い子だ・・・」
催眠によって、快楽への羞恥心を抑え込まれたセシルは淫らに体を開いた。
私を待ち受ける白い体。
蕾に、私自身を擦りつけると、セシルの脚が震えた。
「あっ・・・」
消え入りそうな声。しかし、その声には期待が混じっていた。
一気に押し込む。
「ああぁっ、あぁ、はぁ」
ポーションのおかげで、セシルの内部は傷つかずに私を迎え入れた。
激しく抽挿を始める。
「うぁっ、あっ、はぁっ、あぁ」
セシルは抱え込んだ膝に爪を立てながら、与えられる快楽を享受した。
内部がうごめき、私を飲み込もうとする。
「はぁんっ、ああ、あ、んぅ」
奥をこねるようにグラインドさせると、セシルが腰をねじった。
大きく抜き差しし、両手でセシルの乳首をつまみあげると、セシル自身から白濁が迸った。
私もセシルの中で同時に達する。
セシルの目からは更に一筋涙が零れた。

私はセシルに覆いかぶさる。
「んぅ・・・」
中に埋め込まれたままの私自身が擦れるのに合わせて、セシルが呻く。
セシルの顔の脇に手を付き、セシルの唇に口付けた。
「はぁ・・・」
舌を絡ませ合う。
私は口移しで、暗黒の気をセシルへ注いだ。セシルが一瞬目を開いた。
ゆっくりと、セシルの中に私の瘴気が溶け込んでいく。

唇を離す。私とセシルの間を透明な糸が結んだ。
セシルの銀色の髪を撫で、私は耳元で囁く。
「これでまた、戦えるな?」
セシルは口元に笑みを浮かべながら、ハイ、と答えた。
そして、私を未だ飲み込む内部を引き締めながら、私の背中に手を回す。

「ゴルベーザ様、もう一度」
そう言って脚を私の腰に絡めた。

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ようやくエロゲーの敵キャラみたいになってきました。

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