★王さまのえほん★

セシルには純白のワンピースを寝巻として与えた。
フリルをふんだんに使った豪華なドレス。
私はこういうものをセシリアにプレゼントしたいと願ったものだ。しかし、それをしなかった。

私の下心をセシリアに感づかれる可能性があったし、何より、セシリアは贅沢や退廃というものを嫌っていた。
シルクやレーヨンをつけるために生まれた肌に触れたのは、安作りのコットンや麻だけだった。

だから、私はセシルにコットンの服は絶対に着せない。汚れが染みつきやすく、すぐに変色する安い布などには触らせないと誓った。
セシルを生まれながらにシルク製品に馴染ませ、何が退廃で、何が堕落なのか、理解できなくなるように仕向けるのだ。


長い睫毛でけぶる瞳。ばらのように笑う唇。ふわふわした銀色の髪をカールさせて。
あぁ、夢に見たセシリア。
セシルはセシリア以上にセシリアだった。

本物のセシリアは大層体が弱く、その美貌は病魔に呪われ、麗しい瞳の下には濃い隈がいつも青色の影を落としていた。
太陽から愛されなかったセシリアは、幽霊のような生気のなさがまとわりつき、その美貌を台無しにしていた。

そして、私を拒絶していた。クルーヤに出せなかった延命治療の代金を私が無償で立て替えると言っても、受け入れなかった。
死神に魅入られた瞳は、それでも強い意志の光を宿し、クルーヤと供に国から国へと渡り歩いた。


しかし、セシルはどうだ。
毎日陽の光を浴び、快活に微笑む。ピンク色の頬。快活な瞳。そこには夭折の兆しは全くなかった。
そして、私の与えるものだけで生きているのだ。
この子の肉体を構成しているものは、私が選んだものだ。


セシルは白いワンピースをからげて、私の膝の上に乗ってきた。
寝る前に本を読んでやることを習慣としていた。子供向けの絵本を読み聞かせてやりながら、私はセシルの脚を撫でた。セシルの脚がピクリと動く。
朗読を続けながら、私は膝の位置を変え、絵本に夢中でそぞろになっている、セシルの丸いお尻の下に移動する。
破廉恥なまでに無邪気な脛骨に、私は緩やかなる拷問を与えようとしているのだ。


「タイタンがじしんをおこしました。グラグラ!」


私は地震を模して、セシルの体を揺さぶった。お尻の下で膝を小刻みに揺さぶる。
セシルは振り落とされないように、私の膝にまたがる格好となった。
鳩の胸のように小さく膨らんでいるセシルの股に、張り詰めた膝を当てがう。
準備は完璧に完了した。快楽の神経をむき出しにしてやったのだ。


「ほら!ほら!」


強弱をつけてこすりつけると、セシルの臀部はきゅっと収縮する。


「きゃあ!落ちちゃう!」


ふふっと笑いながら私にしがみつくセシル。吐息の中には初々しい喘ぎが混ざっている。
片腕で落ちないように支えてやっていると見せかけ、陽光に溢れる脚の付け根を鷲掴み、たくましい親指で下腹部の震える熱い突起こねまわす。

甲高い叫びに似た笑い声を上げながら、セシルは頭をのけぞらせ、身をくねらせた。
私の股間は、ゆったりしたローブを着ていたにも関わらず、哀れなほど窮屈になってしまっていた。
そして、(これは想定外だったのだが)セシルは全く無邪気な感じで、私の一物を掴みあげた。


「陛下、お洋服の下に何か隠してるの?」


何かなぁと笑いながら、一物を握ったり、もんだりしている。
発射寸前の大砲を握られ、苦悩にうめきながら


「何だと思う?見たいかい?」


と聞いた。セシルはもちろん、うなずいた。


「まだ、だめだ。セシルが大人になったら、見せてあげよう」


私はまだ貞節を貫くつもりだったのだ。セシルが8歳になるまでは、手込めにする気はない。
えぇーっと膨れながら、握る手は引っ込めない。


「うわあ!動いた!」


セシルの温かい手のひらの中へ、私はとうとうぶちまけてしまった。
ピクピクしてる!これは生きているの?と首をかしげるセシル。
気が遠くなるような長い絶頂間に震える最後の脈動をセシルの手のひらに擦りつけた。
私はポケットから絹のハンカチを取り出し、帝王然として、額の汗をぬぐうと、立ち上がった。


「さぁ、もう寝なさい。おやすみセシル」


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とんでもド変態のバロン王

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