白い場所


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『 あたしか弱い女の子みたいやー。気ぃ失うなんて繊細なことになったんこれで何回目やろー 』

「 ……純粋にそりゃ極度の貧血で死にかけてたんじゃないのか? 」

『 薄幸の美少女ぶっとんねんから水ささんといてえな―― 』

もっともなツッコミを受けてあたしは振り返る。
銀灰色の瞳を持つ人物が呆れたようにこちらを見返していた。

中性的な美貌を隠すように伸ばされた波打つ銀の髪の隙間から鋭い眼差しが覗く。
なんにもないところに腰掛けて、首を傾げる私を眺めている。


アレ。

ダレ?

少し考えるように上を向いて、
下を向いて、
左右を見渡す。

アレ。

『 ここどこやろ? 』


見渡す限りの真っ白な世界に、

私はいた。


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