ブレイクタイム
「試合も終わったしなにか飲もうかな」
試合も終わり、私は飲み物を取りに食堂に来たのだった。
すると食堂には、大食い競争をしているカービィとヨッシー、優雅にアフタヌーンティーをたしなんでいるピーチとデイジーの姿が見えた。
そんな人たちを見つつ、私は冷蔵庫から飲み物を出そうとした瞬間。
「ななし」
「うわあ!?」
突然話しかけられて私は驚いてしまった。
驚いたおりに飲み物の缶が手から落ち、床にぶつかる。……幸いこぼれていなかったが。
落ちた飲み物の缶を拾い、先ほど話しかけた人物―――アイクに顔を向ける。
「いきなり驚きましたよ、アイクさん」
「すまない。俺にも一つもらえないか」
「はいはい」
そう言いながらアイクにも同じ飲み物の缶を渡す。
アイクはそれを受け取った後、缶を開けて飲み始めた。
私もまた、缶を開ける。
「試合、お疲れ様です」
「ああ。あんたはまた応援に行くつもりか?」
「そのつもりです」
「この後も俺は出るつもりだ」
「……もしかして応援してほしいんですか?」
そう茶化すとアイクは飲み物缶を飲み干し、去ろうとする。
そんなアイクを見つつ、私はこう返す。
「頑張ってくださいね」
「……ああ」
アイクはそう言いながら片腕を挙げ、去っていった。
そろそろ試合が始まるころ合いかと思いつつ、私も缶の飲み物を飲み干し、観客席へ向かうのだった。
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