ブレイクタイム(冬編)


「もう今年も終わるんですね」
「ああ、そうだな」

私はこたつの向かいに座っているクラウドさんと話していた。
とはいえ私が一方的に話してるだけで、クラウドさんは「ああ」とか「そうだな」と相槌を打ってる形になるが。
蜜柑が欲しいとクラウドさんにお願いすると、クラウドさんは「受け取れ」と渡してきた。私は礼を言って蜜柑を食べ始める。

「クラウドさんは蜜柑、食べないんですか?」
「いや、俺はいい」
「それにしてもこたつ、暖かいですよね」
「……ああ」

若干眠りそうになる私だったが、この後みんなに差し入れとかしなきゃと思い、頬をパンパンっと叩く。
その音を聞いたクラウドさんが「……大丈夫か?」と聞いてきたが「大丈夫」と返しておいた。

「アンタも大変だな。この後もファイター達に差し入れとかしなきゃいけないんだろ」
「もう慣れましたよ。あ、でも、このままこたつから出たくないです……」
「それは同感だ」

私は蜜柑を皮をゴミ箱に捨て、名残惜しいけどこたつから出た。
まだこの部屋は暖かいとはいえ扉を開けたら冷気を浴びることになるのだ。防寒対策をしてないワケでもないので少しは寒気をしのげるがそれでも寒い。
私はコートを羽織り、ドアを開けようとする。

「仕事、頑張れよ」
「ありがと。クラウドさんもゆっくり休んでくださいね」
「ああ」

私はクラウドさんに手を振り、ドアを開けるのだった。


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