「こんにちはー!」
「あっ!名前さん!」
「おー名字、差し入れ?サンキュー」
「まだ何も言ってないですけど!」

俺の彼女である名前がバレー部に差し入れを持ってきてくれることは珍しいことではなくて、それを楽しみにしてる奴らも多いわけで。

「今日はリーくんの為においなりさん作ってきたんだー!」
「マジすか!!やった!名前さんありがとうございます!!」
「いっぱい食べてね!」
「こっちは何だ?」
「…あっアップルパイ…名前さんありがとう」
「いーえ!研ちゃんアップルパイ好きって言ってたから」
「何だよーリエーフと研磨の為かよ」

黒尾の為には作りません!サンマの塩焼きで俺は喜ぶぜ?じゃあ生で持ってきてあげる。ふざけんな。と別によくある会話だから気にするのは可笑しいと分かっているが、何だか苛々する。

「夜久」
「…何?」
「名字の所行けば?」
「…あー…」

今行ったら確実にリエーフに蹴りを入れると思うからやめておこうと思ったのに

「すげぇ美味い!名前さんお嫁さ…うぐっ!」
「!?リーくん…?!」
「リエーフてめぇ…人の彼女口説いてんじゃねーよ」
「いや口説いてな…ぐえっ!」
「…研磨!俺の分取っておけよ」
「ちょっと…!?衛輔…?!」
「……珍しい…」
「なっ。夜っ久くんも男の子だねー」
「夜久も我慢したほうだと思うよ?」

名前の手を掴んでずかずか歩いてきたはいいものの、少し強引すぎた気がしてきたがやってしまったものは仕方ない。俺が勝手に嫉妬しただけで、別に名前が何か悪いことをしたわけではないのに

「……何かカッコ悪いな…」
「衛輔はカッコいいよ?」
「……」

嫉妬していた自分が何だか恥ずかしくなってきたが、やっぱり好きな奴…名前には俺だけを

「俺のことだけ見てろ」

うん。と微笑む名前を…こいつだけは離しちゃいけないよな、と抱きしめた。

「ちゃんと見てるよ、衛輔の事好きだから」
「おー」
「でもバレー部に差し入れはさせてね?」
「…おー」

だって衛輔が大事にしてる仲間だから、私も大事にしたいから。と言われたら何も言えない。

「あっ帰ってきたよ」
「お帰りー夜っ久くん、名字」
「…ちゃんとアップルパイ残しておいたよ」
「おーありがとな」
「リーくん大丈夫?」
「平気ッス!」
「…なら今日のレシーブ練は余裕だよな?な?」
「………」

名前がコイツらを大事にしてくれるのは有り難いが…やっぱりリエーフだけは締める。嫉妬心とはこれから上手く付き合うことにしよう。

天音様[夜久が嫉妬]「俺のことだけ見てろ」という事で。……本当本当に遅くなり申し訳ありません…!!リエーフと研磨に甘い彼女…名前ちゃんということで。夜久はリエーフだけにはキツいと思うのでこんな形にしてみました(笑)名前ちゃんには甘い夜久でした(笑)リクエストありがとうございました!(御井)




「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -