『美坂家の秘め事』23

(あれが…拓兄の…)

 初めて見る大きくなった拓弥のモノに栞は唾を飲み込んだ。

 それを見た拓弥がプッと吹き出した。

「おいおい、そんな物欲しそうに見つめるなよ」

「べ、別にっ…」

 ようやくいつもの調子が戻って来た栞が口を尖らせた。

 小さい頃一緒にお風呂に入っていた記憶の中の拓弥のモノの面影は微塵も感じられない。

(なんかスゴイ…。あんなの見たことない…)

 栞を一番驚かせたのは大きく張り出した形だった。

 凶暴なほど張り出したそれで中を突かれたら自分がどうなってしまうのか想像もつかない。

「少しだけ舐めて?」

 本当はフェラチオをさせるつもりはなかった拓弥が肉棒を栞の口元に近づける。

 先走りで濡れている先端を栞の唇に軽く当てながら様子を伺う。

 ここまで来て機嫌を損ねることだけはしたくない拓弥は慎重だった。

 けれど拓弥の心配をよそに栞は舌を出して先端を舐めた。

「あぁ…」

 快感に拓弥は声を漏らした。

 膝立ちの拓弥を上目遣いの栞が見上げる。

 毎日見ているその口の中に自分のモノが吸い込まれた。

 その非日常的な光景に拓弥は興奮を抑えるのに必死だった。

 先端部分だけを口に含んだ栞は舌でその形を確認するように舐めまわした。

 ググッと口の中で更に大きくなった肉棒に栞は驚いたように目を見張った。

(嘘っ…まだ大きくなるの?)

「栞…ヤバイ…もっと咥えて」

 拓弥は栞の頭を押さえると腰を突き出した。

「ングッ…」

 強引に押し込まれて栞は舌で押し返そうとする。

 けれどそれは逆に拓弥に快感を与えて煽るだけだった。

「あぁっ…気持ちいい」

 大きく息を吐きながら拓弥は栞の口の中を味わった。

 栞もようやく慣れたのか拓弥の動きに合わせて舌を這わせた。

 口の中に溜まった嚥下しきれない唾液が零れ落ちる。

「ンゥッ…ウゥッ…」

 栞が苦しそうに顔をしかめると拓弥は興奮したように腰の動きを早くした。

「あ、アァッ…栞、悪ぃ」

(ちょっと…嘘!待って…)

 言葉の意味を理解した栞が慌てて離れようと頭に力を入れた。

 けれど逆に拓弥にグッと押さえつけられて喉の奥に肉棒を突きつけられた。

 口の中でビクンッと震えたと思ったらドロッとした液体が口の中全体に広がった。

「うぅっ…ぅぅ」

 涙目の栞が苦しそうに首を振る。

 けれど拓弥は吐き出したモノを栞が飲み込むまで押さえつけた手を離すことはなかった。


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