『美坂家の秘め事』16
「なぁ、エッチの時だけでもお兄ちゃんって呼んでよ」
「や、やだぁ…」
「いいじゃん。お兄ちゃんがいっぱい気持ちよくしてあげるから」
拓弥の唇が栞の首筋に吸い付いた。
強く吸われて紅く痕がつくと舌先でそこを確認するように舐めた。
「んっ…」
拓弥の手がブラの上から既に硬くとがった乳首をスッと掠めた。
それはまるで偶然触れたかのように一瞬の出来事だ。
掠めただけなのに栞の口から声が漏れる。
「栞、もう一回言って」
まるで栞の心の内を読んでいるかのように拓弥が声を掛ける。
栞は既に拓弥の術中に嵌っていた。
「お兄ちゃん、栞のおっぱい触ってぇ」
今度は言わされてるのではなく自分から求めていた。
甘えるような幼い喋り方に拓弥は興奮するのを感じて唇を舌で湿らした。
拓弥の両手が栞の柔らかい胸を覆った。
大きくとも小さくともない胸を掌で感じながらゆっくりと撫でるように触る。
「はぁ…っ」
熱い吐息を漏らす栞にキスをしながらブラを引き下げる。
小さく尖った先端を親指が捉えた。
栞はわずかに顎を上げた。
拓弥は栞の反応を見ながら親指の腹でくりくりと転がした。
「んっ…あぁっ…いぃ」
(やらしい触り方…でも気持ちいぃ…)
いつの間にか栞は拓弥の指に体を押し付けるように体をくねらせている。
「すげぇ勃ってんじゃん。ペロペロして欲しい?それとも指で摘まんで欲しい?」
「きゃぁ…んぅっ」
拓弥が栞の乳首を摘まみ上げると栞の口から声が上がる。
「栞のして欲しい事教えてって言ったでしょ?」
摘まんだまま指先をすり合わせるように動かすと栞は首を小さく横に振った。
「ペロペロしてっ…」
懇願するように言葉を口にする。
拓弥は満足そうに微笑みながらさらに口を開く。
「お兄ちゃんは?」
(もぅーもしかしてこういう趣味なのぉ?)
拓弥の性癖を疑いつつも栞は口にする。
「ペロペロしてぇ…お兄ちゃん」
それはまるで近親相姦ごっこでもしているような感じだった。
―16/138―
[*前] | [次#]
コメントを書く * しおりを挟む
[戻る]