『番外編』
雨の日は生徒会長室で6

 言葉で責め続けていた貴俊はこれ以上は我慢できなくなったのか、中途半端に下りたズボンのポケットから財布を取り出した。

「大丈夫、ちゃんとゴムは付けるよ。でも壊れちゃうくらい突いていいかな? いいよね、明日体育はないし……どうせ明日も雨で部活は休み。歩けなくなったら俺がおぶって帰ってあげるから安心して。たくさん犯してあげる」

「ヘンタイ、ヘンタイ、ヘンタイ!!」

 これからのことを想像してなのか、祐二の悪態も気にせず口元に笑みを浮かべ避妊具の袋を口で破った。

 はち切れそうなほど昂ぶった自身をひと扱きして、貴俊は避妊具を着けながら祐二に深い口付けをする。

 最初は首を振って嫌がっていた祐二も差し込まれた舌を一度受け入れると積極的に同じ動きを見せた。

「祐二、大好きだよ」

 それがいつもの合図であるかのように祐二はわずかに身構えて身体を強張らせる。

 薄い膜に包まれた自身を柔らかくなった後孔に押し付けた貴俊は宥めるように額や頬にキスの雨を降らせた。

「大丈夫……傷つけないよ。俺の大切な祐二。気持ち良いことだけしてあげる」

「うるさ……いっ、ゴチャゴチャ喋ってねぇで、さっさとしろよっ」

 照れ隠しの悪態にキスで返事をすると硬い楔が祐二の中に埋め込まれていく。

 押し広げられる圧迫感に息を詰める祐二だったが、思い出したようにゆっくりと息を吐き出した。

「ん……上手。もうちょっと……んっ」

「くぅ……」

「苦しい?」

 眉間に皺を寄せた貴俊は奥に進みながらも祐二を気遣うことは忘れず髪を撫でキスをする。

 祐二は大丈夫だと言葉は口にしなかったが、繰り返していた浅い息を吐き切ると貴俊の首に手を回した。

「大丈夫、入ったよ。すごく気持ちいい」

「貴俊のバカ、ヘンタイ……生徒会長のくせに学校でこんなこと……」

「だってしょうがないよ。生徒会長になるずっとずっと前から祐二のことが大好きなんだから」

「好き好き、言うな……」

「何度でも言うよ。祐二が好き、すごく好き……世界で一番好き」

「わ、分かったから! はっやく……動、けっ!」

 いつもより饒舌の愛の言葉を口にする貴俊に祐二の方が根を上げた。

 奥まで挿り込んだ貴俊がゆっくりと抽送を始める。

 最初はゆっくり身体を揺らして、祐二の身体が大きさに慣れてくると今度は浅い場所を攻め始めた。

「あ、あっ、あぁっ……」

「んっ、すごい……ね。締め付けてくるよ。これじゃ……すぐ、出ちゃうよ」

 いつもよりキツイ締め付けに貴俊が眉間に皺を寄せ、上擦った声を出しながら制服のポロシャツを脱ぐ。

 空調の効いた部屋にも関わらず薄っすら汗ばんだ肌に祐二の指が爪を立てた。


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