『-one-』

一人より二人 P14


 第二ラウンドはソファと決めていた陸は、ごねる麻衣を宥め賺して、どうにか麻衣を膝の上に抱くことが出来た。

 もちろん身体は繋がったまま、ほぼ回復した自身が杭のように奥まで刺さり、二人の繋がりをさらに深めている。

「そこ、ばっかり……や、っ……ん」

「俺は、好きっ」

 白くて柔らかい胸、色づいた場所の真ん中にある先端に触れたままで答える。

 それさえも感じてしまう麻衣が、イヤイヤと腰を揺すると、今度は中で自己主張を続ける部分に、声を上げさせられている。

「もう、こんな……エッチな、ことばっかり……」

「エッチしてるんだから、当然でしょ?」

 文句ばかり云うくせに、本気で嫌がろうとしないのだから、言葉半分でしか聞いていない。

 舌先で転がす先端は、まるで魅惑の果物のように甘い。

 果実が熟すように、少しずつ色づいた先端は唾液でたっぷり濡らされて、甘い汁を滴らせて完熟だ。

「んっ……、んーんぅ」

 両手で胸を中央に寄せて、先端を交互に吸い付く。

 赤ん坊のようにチュウチュウと音を立てて吸った後には、舌先を硬く尖らせて白い肌との境界をなぞる。

 マシュマロのように柔らかく、綺麗なお椀型の麻衣の胸を、指で楽しみ、唇で苛めて、舌で何度も何度も味わった。

「あ……っ、あ、んぅ」

 舌先で先端を細かく撫でられるのが好きな麻衣が甘えた声を出して、腕を伸ばして頭を引き寄せる。

「気持ちいい?」

「んっ、うん……っ」

「もっと?」

「ん、も……っと、して?」

 再び火が点いた麻衣の唇から漏れるのは、可愛いおねだりの言葉と喘ぎ声。

 熱い吐息を耳のすぐ側で吐かれて、まるでその熱が伝染したかのように身体が熱くなる。

 身体に移った熱はゆっくりと一箇所に集められていく。

「やばい……俺、このまま窒息死したい、かも」

 マシュマロのような胸を、ギュウギュウ押し付けられて、鼻も口も塞がれて息苦しくなって思わず呟いてしまった。

 云わなきゃ良かったと思ったのは、麻衣の身体がすぐに離れてしまったからだ。

「ばかっ」

 目元を赤く染めて麻衣が笑うと、振動が繋がっている部分を通じて伝わってくる。

「うん、バカかも。麻衣の前だとね、余裕がないからさ、カッコつけてる余裕ないもん」

「また、そうやって……。ホストさんは本当に口がお上手ね」

 少し年上ぶった口調の麻衣に、唇を指でなぞられた陸は、瞳を欲情で染めていた。

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