『-one-』
3days P52
さっきよりも激しくなった麻衣の息遣いが浴室の中に響く。
「も、う……いいっ?」
「まだ、ダメ……ほらぁちゃんと掴まって?」
陸は上目遣いに危なげに揺れる麻衣の上半身を見ながら声を掛ける。
バスタブの縁に座らされている麻衣はもう一度縁をギュッと掴み、少しでも気を抜けば前か後ろに倒れてしまう体を支えた。
「足……開いて」
「もっ……無理っ」
「無理じゃないでしょ? ちゃんと開いて?」
閉じかけた麻衣の太ももを開かせる、膝に手を当てて力を少し加えると最初は少し抵抗を見せた。
だが付けたばかりの赤い跡を舌でなぞればフッと力が抜け簡単に開いた。
「この格好……イヤ……」
「イヤは無しでしょ? それに……エッチな麻衣にはぴったりだよ」
陸の言葉に麻衣は目を閉じたままイヤイヤと首を横に振る。
大きく開いた足の間に座った陸は赤い跡の散らばる太ももを舌でなぞり、さらに奥へ奥へとその跡を増やしていく。
「あぁ……陸っ、も……」
(そろそろ限界かな?)
麻衣の指は白くなるほど強く縁を掴んでいる。
このままいつまでも浴室にいてはのぼせてしまいかねないと陸は太ももを撫でていた手を麻衣の背中へ回し倒れないように支えた。
「あぁっん!!」
一際高い麻衣の声が浴室に響き、思わず手を離した麻衣の体が大きく揺れる。
「俺の体に掴まっていいから」
「んんっ……やっ、あぁっ」
麻衣は首を振り嫌がる素振りを見せたがその手でしっかりと陸の頭を抱いた。
確認した陸は再びさっきキスをした場所へと唇を戻す、大きく開いた足の中央に熱く潤んだ秘密の場所。
守るように行く手を遮る柔らかい茂みを鼻先で掻き分けた先に小さな真珠のような膨らみ、舌先でそれをペロッと舐めた陸は唇を押し付けると強く吸い込んだ。
「いやぁっん! 陸、陸、陸……っ、だめっ……それだめっ」
突然の激しい快感に麻衣は怯えたように体を揺らす。
だが陸は口に含んだまま離そうとはせずまるで飴玉でも舐めるように舌先で転がし始めた。
「やっ……あぁっ……いぃ、っ、り……ぅっ」
麻衣の指先に力が入るが顔を押し返そうとはしない、さっきよりも息苦しさを感じた陸だがそれは嬉しい息苦しさでそれに応えるように舌を絡める。
(そろそろ……いいかな)
舌先で小さな粒を弄りながら下唇に湯とは違うぬめりを感じる。
陸は舌をつけたままゆっくりと顔を下げ、さっきの場所よりも舌が熱さを感じると舌先を細くして舐めた。
ピチャッと音がして麻衣の体がビクッと揺れる、続けざまにさらに深く舌を二度三度と動かすとピチャぺチャと濡れた音が響いた。
「すごい……」
思わず言葉が漏れる。
感じやすい麻衣の体が今日はいつもよりも感じているみたいだった。
その証拠にさっきまでは添えられていただけの麻衣の手は陸の髪を掴み、開きっぱなしの口からは抵抗の言葉はなく甘く誘うような喘ぎ声しか聞こえなかった。
「気持ちいいの?」
「き……っいいっ……」
「もっと? ねぇ……もっとして欲しい?」
陸の声が掠れた。
もう余裕なんてこれっぽちも残っていない、本当なら今すぐにでも湯の中で硬く張り詰めている自身で麻衣を貫いてしまいたい。
でも出来ない。
(もっともっと……麻衣を感じさせたい)
自分しか見ることの出来ない他の誰もが見られなかった麻衣を引き出したいと熱っぽい視線と声で麻衣を酔わせる。
「もっ……と、舐めっ…………っ、麻衣の……お――」
最後は消えてしまいそうなほど小さな声、でもはっきりと口にした麻衣にご褒美とでもいうように陸の唇と舌が蕩けたように熱い奥へと進む。
浴室には麻衣の声と濡れた音が淫靡に混じり合い、二人の欲情の欠片が溶け出した熱い空気はまた熱を上げようと二人の体に絡みついた。
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