『-one-』
好きだから空回り P7:side陸
そんな二人を姿をジッと見る人物…今日の主役のはずの陸だった。
イライラしながら麻衣と悠斗の二人を見る。
麻衣が店に来てくれても全然麻衣の所へ行けずにイライラしていた。
誕生日のイベントなのは仕方がないけれど今日はまだ一度も麻衣の声を聞いていない、触れていない。
付き合う許可はオーナーに貰ったものの店の中で絶対バレるような行動を取るなと念を押されていた。
時間を作ってようやく麻衣のテーブルへ行ったのにそこに麻衣の姿はなくようやく見つけた時には隣に悠斗がいた。
他の男と一緒にいる所を見てギリッと奥歯を噛んだ。
「他の男の前でそんな顔すんなよ…」
酔っているのかトロンとした目と赤くなった頬。
妙に色っぽい顔で悠斗を見つめている。
(何やってんだよ…クソッ!)
麻衣が悠斗の服を掴んで引き止めるのを見て舌打ちをした。
今すぐにでも飛び出して行きたい気持ちを堪えて店の中へと戻った。
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