『-one-』
公認彼氏 P26
「…もう、許してぇ」
ベッドがギシギシ音を立てている。
もう何度目になる分からない絶頂を迎えた麻衣はぐったりしながら乱れたシーツを握り締めていた。
乱れたシーツは二人の汗と吐き出された精と蜜でぐっしょり濡れていた。
「まだだよ…」
息も絶え絶えの麻衣を後ろ向きに座らせて後背座位で突き上げていた。
柔らかい胸を強く掴みながら片方の手で花芯を摘み震わせた。
麻衣は俺の肩に頭を乗せるようにカクンと首を倒している。
「一緒に触っちゃだめぇ…」
「どうして? こうすると俺を締め付けて離さないよ」
「あぁっ!」
胸の先端と濡れた花芯を同時に強く摘んだ。
また絶頂に達したらしく身体がビクッとして短く浅い呼吸を繰り返している。
「すごい…麻衣の奥…ザラザラして擦ると気持ちいい…」
貪欲なまでの欲望はとどまることを知らない、俺は麻衣の背中を押してベッドに押し倒した。
ぐったりする麻衣の体を動かして体を入れ替える。
「エッチな顔…見せて?」
「あぁ…陸ぅ…」
向かい合うように身体を重ねると麻衣は手を伸ばして首にしがみついた。
麻衣の背中に手を回して上半身がピッタリ密着するようにきつく抱きしめた。
快感に酔う麻衣の瞳が宙を彷徨っている。
自由になった腰だけを叩きつけた。
「麻衣ッ…んむっ」
空気を取り込もうと大きく開いている麻衣の口を塞いだ。
喘ぐような息の荒い麻衣の舌を絡め取り強く吸い上げ溜まった唾液が麻衣の口へと流れ込むと麻衣は喉を鳴らして飲み込んだ。
口を塞がれ感覚が鋭くなったのか舌をすう度に中が収縮する。
「まだ…おっきぃ」
「大きいのが好きでしょ? ねっ…もっと突いてあげるっ」
麻衣の足を抱え直して向こう側へ倒すと二人の繋がりが深くなり麻衣の限界も近くなっているのが分かる。
「もう出るっ…クッ!」
四度目は麻衣の身体をしっかり抱きしめながら最後の一滴まで麻衣の中へと注ぎ込んだ。
二人ともしばらく動くことが出来ないほど精も根も尽き果てていた。
ようやく動けたのは三十分ほど経ってからで軽くシャワーを浴びるとベッドメイクされたままの綺麗なベッドに倒れこんだ。
ウトウトしかけている麻衣の顔にキスの雨を降らせると閉じていた麻衣の瞼が少しだけ持ち上がった。
「陸…愛してる…」
それだけ言うとスゥッと寝息を立て始めた。
麻衣の方から言われる事が少ない俺は呆気に取られてしまった。
しかも好きだと互いに言う事はたくさんあるけれど「愛してる」という言葉は滅多に口にしない。
(やられた…ずるいよ麻衣。もう怒れないじゃん)
素直に嬉しいと感じる自分がいる。
「麻衣…俺も愛してるよ。そばにいて…ずっと」
眠る麻衣に語りかけると眠っているはずの麻衣の口角が上がったような気がした。
今夜も愛しい人を胸に抱いて眠る幸せを噛みしめながら目を閉じた。
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