『-one-』

SWEETNESS P41


「ウソーーーッ!!」

 それは朝のまどろみには不釣合いな叫びだった。

 その声で陸は目を覚ました。

「…麻…衣?」

 顔を横に向けた。

 見ればうつ伏せの麻衣が携帯を握り締めたまま固まっている。

「どうしたぁ?」

 陸はのしっと麻衣の背中に覆いかぶさると携帯を覗き込んだ。

 画面は待ち受け状態だった。

 初めは首を傾げたがすぐに意味が分かった。

 すでに時刻は8時を回っている。

 ちなみに今日は平日で麻衣の会社は8時半が始業だった。

「どうしよう…遅刻…」

 呆然とした麻衣がぼそぼそと呟く。

 陸は思わずニマッとした。

 悪い子の陸がムクムクと顔を出す。

「どうせなら…休んじゃえば?」

「でも…」

「たまにはいんじゃない?麻衣はめったに休まないからたまにはお休みも必要だよ」

 陸はもっともらしい言葉で誘惑した。

 本心はただ麻衣と一緒にいたいだけなのだ。

 麻衣はんーと考え込んでいる。

 しばらく考え込んだ後麻衣はボタンを押して携帯を耳に押し当てた。

 陸は麻衣の背中に乗っかったままジッと耳を澄ませた。

「あ…おはようございます。田口です。すみません…今日お休みもらいたいんですけど…」

 陸は小さくガッツポーズをする。

「えぇ…あ…少し体の調子が悪くて…えぇ…ハイ。大丈夫です。すみませんがよろしくお願いします」

 麻衣が電話を切って携帯をパチンと閉じると陸は麻衣の背中にチュッチュッとキスをした。

 麻衣はハァーッとため息を吐く。

「休んじゃったぁ…」

 枕に顔を埋めて呟いている。

 いわゆるズル休みなのでかなり気が引けているのだろう。

 だが陸にはそんな事はどうでも良かった、今日は一日ずっと麻衣と一緒にいられるのだ。

「ねぇ…麻衣?休むって決めたわけだしさ…」

 陸は手を麻衣の体の下に滑り込ませる。

 柔らかい二つの膨らみをゆっくりと揉みながら股間の屹立を押し付けた。

「朝からだめ」

「そんなの関係ないじゃんー。俺いつでも出来るよ?」

 陸は麻衣の太ももの間に昂った自身を差し込むとゆっくりと抜き差しを始めた。

 わずかだが麻衣が声を漏らすのを聞き逃さなかった。

[*前] | [次#]


コメントを書く * しおりを挟む

[戻る]
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -