『-one-』

SWEETNESS P42


 陸はそのまま麻衣の体を横向きにすると膝裏に手を掛けて持ち上げた。

「昨日の夜あんなに…」

「憶えてるの?あんなにエロく俺の事誘った麻衣はすごく可愛かったよ?」

「もう…言わないで…」

 記憶はしっかりと残っているらしい。

 そして素の状態で酔っ払っている時の痴態を思い出すことほど恥ずかしい事はない。

「あんなに可愛かったのに?」

「だって…」

「今朝はもっと可愛い麻衣を見たいな?」

 陸は足を持ち上げたまま麻衣の秘部に自身を擦り付けた。

 まだ昨夜の名残が体に残っているのか挿れられそうなほど潤っている。

 陸は愛撫もそこそこにゆっくりと先端を埋めた。

「うぅっ」

 麻衣が短い呻き声を上げる。

 それと同時に麻衣の体がひくついた。

「大丈夫?」

「ん…大丈夫」

 麻衣の声はもう潤んでいる。

 陸はゆっくりと腰を押し進めた。

 ジワジワと押し開きながら奥に当たるまで進む。

「はぁっ…」

 すべて麻衣の中へ納めると陸は息を吐いた。

 目の前にある麻衣の白い肩にキスをすると肩越しに見える麻衣の胸の赤い痕が目に入った。

 昨夜の激しい行為が蘇る。

 けれど今はゆっくりと麻衣を気持ちよくしてあげたい気持ちが大きかった。

 陸は丁寧に擦るような動きを始めた。

「んっ…はっ…ぁ…」

「麻衣こっち向いて?キスしたい」

 陸がいつになく熱っぽく囁くと麻衣は振り返り陸を見上げた。

 二人の視線が熱く絡む。

 唇が触れる直前まで見つめ合い二人はゆっくり深いキスを交わした。

 二人の間から甘ったるい香りが漂い始めそれはまるで媚薬のように二人を酔わせていく。

「こんなに好きなのにどんなに言葉を尽くしても伝えきれない。ねぇ麻衣?ちゃんと伝わってる?」

 俺は甘い言葉を何度も囁いて極上の甘さで酔わせてしまいたい。

 それなのに…

「もっと陸が欲しい…」

 たった一言で俺を甘く酔わせて虜にする。

 そんな二人にもう言葉は必要なかった。


end

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