『-one-』

SWEETNESS P23


「初めてのエッチもその日?」

「誰かさんとは違います」

「でも初めてキスした日からすっごい経ってたじゃん」

「あれは…!まだ付き合ってなかったでしょ?」

「ちぇっ…麻衣だってすっごい乗り気だったくせに…」

 陸は俺だけのせいじゃないとばかりに反論した。

 あの日の事を思い出したのか麻衣は少し恥ずかしそうな表情をしている。

「ね、それで…いつしたの?」

「付き合って一ヶ月くらいしてから…かな」

「どこで?」

「彼氏の部屋で」

 ここぞとばかりに今まで聞いてみたかった事をどんどんぶつけた。

 麻衣は恥ずかしがりながらも素直に答えてくれている。

 陸はもう少し突っ込んだ質問をしてみたくなった。

「痛かった?」

「う、うん…」

「血は出た?」

「す、少し…」

 いくら想像しても想像しきれない初体験の麻衣の姿を想像していくうちに少しずつ気持ちが昂ってくる。

(どの辺までなら答えてくれるんだろう)

「フェラもした?」

 自分で聞いておきながら返事が聞きたいような聞きたくないような気分だ。

 麻衣も答えづらそうにしている。

「え?あ…うん。ちょこっとだけ」

「イッた?」

「え?」

「初めての時はイッた?」

 陸はみぞおちの辺りが重苦しくなってきているのを感じた。

 この感情をよく知っている。

 特に麻衣と付き合うようになってから強く強く感じるようになったからだ。

「ううん。初めての時はイッてない…」

「じゃあその後は?」

「うん…何回かは…」

(麻衣の初めてを全部奪いやがって…)

 陸は見た事もない麻衣の初めての男に対して激しい嫉妬の炎を燃やしていた。


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