『-one-』

SWEETNESS P10


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「はーい!6番が2番にエッチな質問をするー!」

 上機嫌の美咲が手を高らかに声を上げた。

「はい!はい!はい!俺6番!!」

 手を上げた悠斗が嬉しそうに全員の顔を見渡した。

「あっ…」

 麻衣が小さな声を上げた。

 悠斗はガッツポーズを決めて雄たけびを上げた。

「2番は陸だね?」

「あーまた俺じゃん」

 フフフと笑う麻衣とイチャイチャしている陸が面倒くさそうに言った。

 悠斗は呆然として膝から崩れ落ちた。

「さっさと質問しろー。何でも答えてやる」

「マジっすね?」

 ガバァッと顔を上げた悠斗が真剣な顔で陸に詰め寄る。

 うっとうしいと言わんばかりに悠斗の顔を手で押し返す。

「さっさとしろよ」

「うはー!一度聞いて見たかったんすよ!陸さんの初体験っていつ何すか?何人くらいとヤッてんですか?」

「質問は一つだけだっつーの」

「じゃあ初体験!!」

 嬉々として悠斗は陸を見ている。

「それ私も聞いてみたーい!」

 美咲も悠斗が一緒になって身を乗り出した。

「俺の初体験なんて聞いて面白いか?まーいーや、中一。同中の二コ上の先輩と」

「どこで?どこで?」

「先輩の部屋で」

「初めての彼女?」

「彼女っつーか…やってみたかったしやらせてくれるっつーから」

「中一?信じらんねぇ!しかも彼女じゃないって!!」

 芸能レポーターの如く悠斗と美咲が陸に質問をぶつけた。

 それにつられるように陸も素直に質問を返して場は盛り上がっていく。

 もちろんただ一人だけを除いては…。


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