『-one-』

零れた想い P67


 優しく甘い声で愛の言葉を囁いた陸は麻衣をベッドに押し倒した。

「エッチしよ!今すぐエッチしたいっ!」

 陸は麻衣の体の上に馬乗りになると上着を脱ぎ捨てネクタイを抜き取るとあっという間に上半身裸になった。

「り、陸…もうちょっとムードってのが…」

 押し倒して上半身裸で今にも自分に襲い掛かりそうになっている陸を見上げて遠慮がちに言った。

「だって俺限界だもん。何日してないと思ってんの?」

「限界だもんって…」

 陸は左手を麻衣の顔の横につくと右手で麻衣の手を取ると自分の頬に押し当てた。

「仲直りのエッチ…だよ?どうなるか分かってるよね。俺セーブ出来ないよ」

 陸は麻衣の手の指をペロッと舐める。

 その仕草が淫らに誘われているようで麻衣はゾクッとした。

「あの男と二人で飯食いに行ったお仕置きも覚悟出来てる?」

 麻衣はさすがに逃げ出したいと心から思った。

 こういう時の陸のエッチはいつもよりも激しくて意地悪でおまけにしつこい…。

「か、覚悟って怖いなぁ…あはは」

 麻衣は目を泳がせながら何とかエッチ以外で陸からお許しが出ないかと考えをめぐらせる。

「お風呂!先にお風呂入ろうよ!」

「どうせグショグショになるでしょ?往生際が悪いよ?」

 陸は右手で麻衣の服のボタンを外し始めている。

「や、優しくしてね?」

 麻衣が処女のような言葉を口走ると陸はプッと吹き出した。

「俺はいつも優しいでしょ?」

 ニヤリと笑いながら早業で上半身の服を脱がせた。


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