『-one-』

ホストと車 P3


 また不機嫌そうな顔に戻ってしまった。

「だって俺達結婚するんだし…そのうち…なぁ?」

 陸はなぜか照れくさそうな顔をしている。

「ごめん、全然分かんない」

 少し頬を染めている陸に対して麻衣はあっさり返事をした。

「…俺着替えてくるわ」

 あきらかにがっかりオーラを背中に纏いながら陸は寝室へと入って行った。

 あれ…?私何か変な事でも言ったかな?

 人数増えるって言われてもよく分からないんだけど…

 あっ!結婚…家族が増えるって意味…だったらお父ちゃんとお母ちゃん?

 ってそんな事分からなかったくらいであんなに落ち込んだ顔するの?

 麻衣が考えるのを諦めて片づけを始めると陸は支度を済ませて声を掛けた。

「向こうで仮眠してからそのまま夜出るけど明日は俺休みだから車見に行く予定でいてね」

 もういつもの陸に戻っている。

 あ…もしかして?

 さっきの陸の言葉の意味が何となく分かった麻衣は恥ずかしそうに陸の耳元に顔を近付けた。 

「増える人数って…二、三人がいいよね。一人じゃ可哀想だし…」

「麻衣?」

 今度は麻衣が恥ずかしそうに俯くと一瞬間を置いてから陸も頬を染めた。

「どーしよ…仕事行きたくなくなった」

「何言ってるの?早く行かないと遅刻っ…」

 ドンッ−

 陸は麻衣の体を抱き寄せるとそのまま壁に押し付けた。

「ちょ、ちょっと!」

「だって麻衣可愛い…赤くなって…ちゅっ」

 赤く染まっているうなじに唇を寄せると音を立てて軽く吸った。

「遅刻するよ?早く離してっ…んむッ」

 麻衣の言葉に耳を貸さない陸は今度は唇にキスをした。

 本当にどうしてこうも…手際がいいかなぁ?

 あっという間に下半身に何も身に着けていない状態にされた麻衣は呆れていた。

「俺の最近の楽しみは…その気のない麻衣をその気にさせること」

 首筋に顔を埋めながら指を動かすとクチュと音がして麻衣が陸の服にしがみついた。

「陸っ…趣味悪いって…」

「嫌いになる?」

「そんな事で嫌いになるわけないけど」

「ほら…好きでしょ?」

 陸の指はよく知った麻衣の中を的確に捉えると指を軽く曲げて細かく振動させた。。

「ん…ぁ…そぅ…んじゃなくて」

「麻衣っ…ごめん時間ないからゆっくりしてあげられない」

 陸は麻衣の体の向きを変えさせると手を壁に着かせて自分はスーツの上着を脱いだ。

「お尻もっとこっち、足も開いて?」

 ズボンと下着を一気に脱ぐと麻衣の腰を抱えた。

「時間はないけど…気持ちよくしてあげるからねっ!」

 ズンッと陸は一突きで奥に当たるまで突き上げた。

「あぁッ…」

 その反動で思わず麻衣が大きな声をあげた。

「声少し落として…外に聞こえちゃうよ?」

 パンッ、パンッ−

 二人の肌のぶつかる音とグジュッ、グジュッと濡れた音が玄関に響き始めた。

「あっ、あっ…んんッ」

「はっ、はっ…いいよ、麻衣っ…はぁっ…あぁ…やらし…ぃ」

 陸はギリギリまで引き抜いた自身が麻衣の蜜で淫らに濡れて光っているのを見て熱い吐息を落とした。

 先端のみを小さく動かして入り口部分を弱く擦っていると麻衣がもどかしそうに腰を動かした。

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