『-one-』
Happy New Year P7
俺よりも福袋の方が大事ってわけ?
俺と麻衣の休みが重なる事なんて滅多にないんだからもっとイチャイチャしたっていいはずじゃん。
それなのに麻衣ってばそんなに夢中になって…
イライライライラ…
「麻衣ー五分経ったよー」
「んー」
気のない返事が返って来た。
イライラッイラッイラッイラッ…
あーもぅあったま来たっ!
ガタンッ!!
陸はソファから飛び降りると袋を手にしている麻衣を床に押し倒した。
「なっ…陸!」
いきなり押さえつけられた麻衣は驚いて陸の体の下でもがいている。
「大人しくベッド行く?」
「はぁ?」
その返事が余計に陸の苛立ちを増幅させた。
「はぁ?だってぇ!?」
信じられないって顔をして頭を振った。
「あーもぅ分かったよ!麻衣がそういう態度なら今すぐここでする。本当はすっごい優しくしようと思ったけどしてあげないからね!」
そんな風に宣言すると陸はいきなり麻衣の胸を掴んだ。
「あっ!痛っ…」
いきなり強く掴まれた胸の痛みに麻衣は顔をしかめた。
それでも陸は構う事なくぐいぐい力を入れて握りつぶしてしまうじゃないかと思う程掴んでいる。
「り、陸…もしかして…したかったの?」
顔をしかめた麻衣の言葉に陸の動きが止まる。
気付いてくれてなかったの?
陸は麻衣の言葉に軽く傷ついた。
「信じらんない…」
陸は麻衣の体から降りてそっぽを向いている。
「ごめんね?」
「フンッ!麻衣は冷たいっ」
麻衣が何度謝っても陸の機嫌はなかなか良くならなかった。
「でも…こんな昼間からしなくたっていいでしょ」
カチンッ!!
麻衣の何気ない一言に陸は頭に血が昇る。
「あーもぅ!本当に信じられないっ。この前プロポーズして普通だったら俺達はすっごいラブラブなんだよ!分かるっ?」
すごい勢いで捲くし立てながら陸は麻衣の顔をぐいっと自分の方に引き寄せた。
「んーまぁそういう事になるかな?」
陸の言葉に賛同しながら頷いた。
「普通は毎日したいのっ!時間とか関係なくエッチしたくしたく仕方がないに決まってるっ!」
そう!俺は若いんだからしたいに決まってる!
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