『-one-』
お見合い!? P4:side陸
仲直りしてベッドの中でイチャイチャしているのはいいけれど結局解決していない最初の話に戻る。
「…で、見合いどーすんの?」
腕枕されながら俺の顔を見て固まる麻衣。
話をしたくない気持ちは分かるけどこればっかりは避けることは出来ない。
「今さら断れねーんだろ…?」
「ううん、断ってくる」
「社長さん困るんだろ?行って来いよ」
(俺ってばちょっと大人な発言じゃん?)
さっきはみっともないとこを見せたけど俺にも大人の男の余裕ってのを見せないとな。
「さっきまでダメだってブチ切れてたくせに…」
麻衣は舌をベッと出すとツンと横を向いた。
(それ可愛いだけですから…)
可愛くて堪らず顎を掴んで軽くキスをすると嬉しそうな顔して胸に顔を寄せた。
その仕草が可愛くて両手で麻衣の体を抱きしめた。
「見合い行ってその場で断って来いよ。」
「陸…ごめんね。」
その代わり…。
「俺も一緒に行くから」
麻衣はこれでもかってぐらい目を見開いている。
「時間と場所教えて。」
「本気?」
当たり前だし…。
男と二人きりになるのに知らないフリふりできるか!
「近くで見てるから終わったらお詫びにいっぱいエッチして♪」
最後のセリフに冷たい視線を感じて思わず愛想笑いをした。
「それは冗談だけどマジで場所と時間」
「東急ホテルで15時」
「分かった。俺その日仕事休むから」
「ちゃんと終わるまで大人しくできる?」
(俺は小学生か?)
「当たり前だろ」
麻衣の疑う視線が痛いけど何度も頷いた。
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