『-one-』

元カノ現る P2


 お父ちゃんの誕生日プレゼント選ぶため一人でデパートを散策中。

 昔からおしゃれで好みもうるさいだけに毎年頭を悩ませた。

 あ、今年は陸に選んで貰おうかな?

 きっと陸ならおしゃれなのを選びそうだし趣味とか合いそうだもんね。

 そんな事を考えてながら歩いてると陸を見かけた。

 またデート(お仕事)らしく女の子と二人でウィンドーショッピングでもしているように見える。

 隣にいるあの子はこの間の陸がお店で笑ってた相手だ。

 モデルさんみたいに背が高くて可愛くて陸と並んでいてもすごくお似合いに見える。

 その二人の姿に胸がチクンとした。

 それから数日後私は陸のマンションで出勤前の陸を観察していた。

 珍しく陸が鼻歌を歌いながらシャワーーを浴びている。

 何かおかしい。

「麻衣ー、今度の休み行きたいとこ考えておいてね!」

 髪をタオルで拭きながら出てきて頬にキスをした。

 こういう所はいつもと変わらない

「最近、楽しそうだね?」

「そう?いつもと同じだよ?」

 ワックスで髪をセットして香水をつける。

「この前お店で大声で笑ってたよね?」

「そうだっけ?」

 クローゼットから服を選んで時計を選んでいつもと同じ感じで準備を終えた。

 陸と一緒に下に下りて来てマンションの前で立ち止まった。

 いつもならここですぐ別れて自分の部屋に帰るんだけど…。

「陸、キスして?」

 何だか今日は行かせたくない私が居て少しでも引き止めたかった。

「どうしたの?」

「ダメ?」

 いつもと違う私に不思議に思ったのか心配そうな顔をした。

「…やっぱいい、仕事行って来て?」

 そう言うと陸は私の手を引っ張って通りから見えない所まで連れて来た。

「今日の麻衣、甘えんぼだね」

 私の体を抱きしめて髪にキスすると体を離して意地悪な顔をして言った。

「麻衣からして?」

 私は魔法にでもかかったように陸の首に腕を回して唇を重ねた。

「んっ…んんっ…ふ」

 いつもより熱いキスに崩れそうになる体を陸の腕がしっかりと支えてくれて私もさらに腕に力を入れた。

「はぁ…んぅ…はぅ…ん」

 何でもお互いの舌を絡ませて息が上がる。

 陸は名残惜しそうに顔を離して私の顔を見るともう一度軽くキスをして笑った。

「これ以上したら我慢出来ない」

「…うん」

「今日、俺の部屋で待ってて?」

 そう言ってもう一度キスして陸は仕事に行った。

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