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▼写真部部長と大型犬04

「利央は犬ね」

 そう言って彼女は笑みを浮かべた、利央と呼ばれた少年は納得がいかないのかふてくされる
 好きな人に動物に例えられて悪い気はしない、が、何か釈然としない

「ちょ、名前さん、犬ってなに!」

「あー確かに、利央って盛った犬って感じだなー!」
「あははっ、言えてる!」
「うー、山さんも本さんもからかわないでくださいよ!」

「だって面白いじゃん」


 ふわふわとした癖のある金髪を揺らした利央は机に身を乗り出せば、名前の手が頭を撫でる


 この髪も犬らしさを助長するには十分で、名前は自宅で飼っている愛犬を思い浮かべた

「ゴールデンレトリーバーみたいね」
「ぶっ!」
「まじだ!」
「ちょっと名前さんまで!?」

 だってペットじゃん、俺、名前さんの彼氏なのに、ペットってなんか納得いかない


 昼休み、利央は自身が一年生であるにも関わらず三年生の教室で昼食を食べていた、理由は簡単、愛しい人がいるからだ



「写真の彼とはどういったご関係ですか?」
「私の愛犬です」


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