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▼幸村双子は死神05

 名前さんの後ろについて行けばそこには虚が二体、何かを挟むようにして立っていた
 虚は俺たちに気づいていないのか中心にいる誰かを食べようとしとって、名前さんが左にいたやつに鬼道を放つとやっとこちらを向いた

「死神が二人」
「うまそうだな」

「光は左を、私は右を」
「わかりました」

 虚たちは俺たちが無視していたのが気に入らなかったのか襲いかかってくる、めんどくさいやっちゃな
 すぐさま斬魄刀を解放、解号を唱えれば斬魄刀は形を変える、虚に叩きつけるよう振り下ろす
 一太刀目はなんとか避けられてもうたので手首を軽く捻り流れるまま刀を虚の脇へ叩き込んでやれば叫び声を上げて消えていった
 名前さんの方を見ればすでに虚は消えており、斬魄刀を解放した様子もなかった、ほんま何もんやねん
 弱いわ、名前さんはそう呟いて虚に襲われていた人間の前に降り立った、あ、あの人は……

「白石部長、」
「えっ……、ざい、ぜん?」

 そこにおったのは紛れもなく白石部長で、テニスバッグを片手に俺を見つめていた
 正確には死覇装を着とる俺と名前さんを交互に、ぼんやりと見ていた
 危惧していたことが起きたわ、名前さんが小さく呟き俺の頭もようやく理解した
 とうとう見えるようになってもうたんや、まだぼんやりとしか見えへんようやけど、けれどはっきり見えるようになるんも時間の問題や
 まだ状況が飲み込めてない上に俺たちがぼんやりとしか見えていない部長をこのままにしておくわけにもいかないので、とりあえず名前さんの家に連れて行くことにした


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