星型のクッキー
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ピンポーン…。


お昼の三時。

学校から帰ってきた僕が
家で洗濯物を干していると
部屋にインターホンが鳴り響いた。


オリオン「二ール様ー?」


平日のこの時間ならきっと勧誘か何かだろう。

この前学校で…「最近は物騒だから
子供が不用意に玄関を開けてはいけません」
…って習ったばかり。


オリオン「あれ?二ール様?
…いない…。」


だから二ール様に出てもらおうと思ったのに。

部屋のどこにも二ール様はいなかった。


ピンポーン…。


そんな事を考えていると
またインターホンが鳴り響いた。


『…ぃ…?』

オリオン「え?」


出るかどうか迷っていたら
玄関からは聞き覚えのある声が聞こえた。


『オリオンいない…?』


再び聞こえた声は間違いなく…。


オリオン「マイ?」

『あ、オリオン、いたんだね。』


声の主がわかった僕は勢いよく玄関を開けた。

玄関の前にいたのは
思った通りマイだった。


オリオン「急にどうしたの?」

『えっとね
バレンタインだからクッキー焼いたんだ。
よかったら貰ってくれない?』

オリオン「え、いいの?!欲しい欲しい!
マイの作るものって
いっつもおいしいから嬉しいよ!」


マイは『そんなに慌てないで』と言いながら
僕に可愛い袋を手渡した。


オリオン「うわー、これ可愛い!
ねえ、今食べてもいい?!」

『うん、もちろん。』


星型のクッキー


オリオン「このクッキーおいしい!」

『ほんと?ありがとう。』

オリオン「確か、ホワイトデーに
お返ししなくちゃいけないんだよね?
僕もおいしいお菓子作るね!」

『ふふっ、楽しみだよ。』



   ⇒バレンタイン企画第六弾:オリオン


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