首筋にピンクの痕
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トーマ「マイってモテるよな。」

『ふぇ?!』


俺がぼそっと言った言葉で
マイは体をびくっとさせた。


トーマ「だ、大丈夫か?」

『う、うん、大丈夫だけど…
急にどうしたの?』

トーマ「いや、今日大学で
お前が告られたって話聞いたから。」


俺の友達がニヤニヤしながら俺に
「マイちゃんがまた告られてた」なんて
報告してきた。


『でも、ちゃんと断ったよ?』

トーマ「うん、知ってる。」


そいつから「告られてた」って聞いて
気になるのは、やっぱり
告られた後のマイの返事。

マイに限って
二股なんてことはないだろうけど
彼氏としては気になるわけで。

マイの言ってた通り
友達も断ってた、と言っていた。


確かに、マイは可愛いし
性格だっていいと思う。

こんなに可愛くていい子が彼女
って自慢したい気分と
俺の彼女に手を出すな
って気分があって…複雑だ。

しかも今の俺は後者の方が強い。

いわゆる、嫉妬。


『私はトーマが好きだよ。』

トーマ「はっ?」


急に上目使いでこっちを見ながら
そう発言するマイに
俺は驚いてしまった。


『私は、トーマのものだからね?』

トーマ「じゃあさ、俺のだってしるし
つけてもいいかな?」

『え、しるし?
うーん…いいよ。』


少し考えたマイだったが
すぐにそう返事をした。


『でも、しるしって何…きゃっ!』

トーマ「…ん、出来た。」


首筋にピンクの痕


『な、何したの?』

トーマ「だから、俺のしるし。
後で鏡見ておいで。
あ、でもしるしだから隠すなよ。」


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