愛と思惑の業
【夜半の部屋】
 夜半の部屋は夕食前までのあいだ〈幸運〉に成功で鍵が開いている。夕食前まで夜半は生徒会の用事などで自室に戻らないものとする。

▼失踪前
 あまり物がない部屋。小説や参考書が多い。壁には夜半が着ていない男子用の制服がかかっている。また鍵のかかっている小さなチェストが机の上にある。

〈目星〉に成功
 →参考書の間にファイルを見つける。中には契約書らしき紙が入っている。(HO「契約書」を公開する)

チェストについて〈鍵開け〉に成功
 →中にはなにもはいっていない。

▼失踪後
 あまり物がない部屋。部屋のどこにも夜半の姿は見当たらない。荒らされた様子はないが、ベッドのシーツが少し乱れている。ここで寝ていたのだろう。
ベッドについて〈目星〉に成功
 →シーツに少量ではあるが血が付着しているのに気づく。夜半は怪我をしているかもしれない。

机について〈目星〉に成功
 →チェストが開いているのに気づく。また失踪前に部屋を見ていなければ契約書を発見。チェストの中には、可愛らしい封筒に入れられた手紙が入っている。(HO「真昼からの手紙」を公開する)

〈聞き耳〉に成功
 →女子はどこか馴染みのある臭いを感じる。(ベッドについた経血の臭い)
 探索者があらかた調べ終えたら、イベントを進める。
 夜半がいないことに気づくと誉の顔から血の気が引き、蒼白になる。
「そんな…夜半、どうして…」
「兄さんだ。夜半は兄さんのところにいる」
 そう言って部屋を飛び出す。兄の住む理事長の邸宅へ向かうようだ。海紺貴と澪も後を追う。誉は探索者たちからの言及に一切答えない。(途中で誉が木刀を所持する描写を入れてもいい)▼夜半を追ってへ。


【誉の部屋】
 誉の部屋は、夕食前まで基本鍵が掛かっていない。

 中はモノトーンで統一されている。家具もよく見るとなかなか高級なものを使っているようだ。

〈目星〉に成功
 →机の引き出しからキーケースを見つける。中には鍵が2つついている。普通サイズのものと小さなものだ。(理事長室の合鍵と、理事長室の机の引き出しの鍵)


【海紺貴の部屋】
 海紺貴の部屋は常に鍵が開いている。
 部屋に入れて欲しいと頼んでも「恥ずかしいからだーめ!」と頑なに断られる。

▼這いよる海紺貴ブロック
 無断でこっそり入ろうとした場合に発生する。二段階ある。

○1回目の挑戦
 部屋に入ろうとノブに手を伸ばす。ノブに手が触れる、と思ったその時、「こーら、ダメじゃないかな、○○ちゃん」と声をかけられる。振り返るとそこには海紺貴がにこやかな笑みをたたえて立っている。 SANC 0/1

「勝手に入るなんてダメだよ。今回は見なかったことにしてあげる。もしボクの部屋に勝手に入ったら…お仕置きなんだからねっ! 約束だよ! はいっ解散!!」

 その場に探索者が全員いなければ「他のみんなにも言っておいてね!」と言われる。

○2回目の挑戦
 部屋に入ろうとノブに手を伸ばす。掴んだノブを慎重に、ゆっくりと回した。ドアが開いたその先には、壁があった。否、壁と見紛うほどの闇がそこにはあった。本来みえるべきフローリングの床も、白い壁も、家具の1つさえ、闇の中には見いだせない。自分の立つ廊下から差し込む光も全て吸収して、漆黒が視界を埋め尽くしていた。見続けてはいけない。本能でそう感じるのに、闇を見つめる瞳を逸らせず、瞬きのひとつもできない。心臓が早鐘を打つ。背中を嫌な汗が伝う。呼吸が次第に浅く短くなっていく。指先から感覚を失っていくような心地がして、闇が、黒が、まるで探索者を…。
 ぽん、と肩を叩かれた。見ると海紺貴が立っている。

「も〜。勝手に入ろうとしちゃダメって言ったのに! そんなにボクの部屋に来たかったの? しょうがないなあ、いいよ、入れたげる!」

 そう言って海紺貴は部屋に入っていく。その姿を目で追えば、そこには自室と同じ間取りの部屋が広がっていた。 SANC 1D3/1D6

 いたって普通の男の子の部屋という感じ。特に情報は出ない。


【澪の部屋】
 22時〜起床までの間のみ鍵がかかっている。入れてと言えば入れてくれる。澪の部屋に無断で入る場合は▼澪の好感度へ。

 中には女の子らしい小物等が置かれている。入寮直後だからかあまり物がない。
〈目星〉に成功
 →机の上に伏せられた写真立てがあるのに気づく。勝手に見ようとすると、写真を見る前に澪に奪われ、隠される。見せて欲しいと言った場合は、断られる。

 他には特に情報はない。

▼澪の好感度
〈目星〉に成功
 →机の上にある伏せられた写真立てを発見。事前に知っていた場合は目星ロールは必要ない。写真を見る。幼い少女が2人写っている。(澪の写真を開示する)

 部屋を出たら〈聞き耳〉を行う。成功で、部屋に入る最初から今この瞬間までずっと何者かの視線を感じていたことに気づく。 SANC 0/1
(※澪の視線。写真を勝手に見られたことから、探索者への好感度・信用を失う)


【304号室】
 栄華がいつか入学するであろう誇享のためにセッティングした部屋。常に鍵が掛かっており、入るには〈鍵開け〉に成功するか、マスターキーを入手する必要がある。

 中はピンク系で統一されており、可愛らしいメルヘンチックな雰囲気の部屋。

部屋について〈目星〉に成功
 →扉の内側に平仮名で「こみちのへや」とプレートがかかっている。

机について〈目星〉に成功
 →写真立てとクマのストラップを発見する。写真立てには、澪の部屋にあったものと同じ写真が。クマのストラップは少し古ぼけた印象。

クマのストラップについて〈アイデア〉に成功
 →澪が持っている物の色違いだとわかる。


【理事長室】
 鍵が掛かっている。誉のキーケースの普通サイズの鍵で開く。

 室内は初日に見たのと変わらない。理事長の職務机、応接テーブルにソファー。書棚などがある。(栄華がMP狩りに使用していた部屋。睡眠薬で眠らせた生徒から魔力を奪い、魔力枯渇で昏倒した生徒を付近に倒れているように見せかけて放置していた。奪った魔力は誇享に与えていた。一度、魔力を抜きすぎて、女子生徒を殺してしまっている)
 
書棚について〈目星〉に成功
 →書棚の隅から古びた手書きの紙束が出てくる。色あせていて、ぼろぼろになっているところも。中にはなにやら幾何学的ないくつかのマークと文章が載っている。読むと、マークが「対象から魔力を抜き取る魔法陣」「魔力を一時的に貯蔵する魔法陣」「対象に貯蔵した魔力を付与する魔法陣」であるとわかる。

机について〈目星〉に成功
 →引き出しから睡眠薬を発見する。また鍵が掛かっていて開かない引き出しがひとつある。

睡眠薬について〈薬学〉〈知識1/2〉に成功
 →即効性のある強力なもので、服用の直前の記憶が曖昧になるという副作用から、既に一般には流通していないとわかる。

 鍵のかかった引き出しは小さい鍵で開く。中には分厚い手帳のようなものが入っている。どうやら5年連用ダイアリーのようだ。2012年〜2017年用だが、2016年の途中で終わっている。(HO「栄華の日記」を公開する)


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