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▼ 相棒を間違えた感が否めない

「なぁゲンガー、頼むから帰ろうぜ?これ以上ここにいると持病の腹痛が‥‥」
「ゲゲッ」
「ああこら、ひっぱんな!ばか!」
「ゲレゲレ」
「確かに爺ちゃんが夜にしか出会えないポケモンいるって言ってたけどさ!明日にしよ!な?今日は天気も悪いし!」
「ゲッゲレ!」
「ああ!嘘だよ!いい天気ですよね!月も出てるし!でも帰る!」
「ゲレー!」
「やだ!むり!お前超楽しそうじゃん!ビビってる俺見るの大好きだもんな!」
「ゲレレ〜〜」
「“正解〜〜”じゃねぇよ!ああ、こら!したでなめるは反則だ!‥‥し、痺れ、て、きた‥‥」
「ゲッゲレレ〜!」
「“出発〜”じゃ、ね、よ‥‥ちくしょー‥‥」

力が入らないご主人をずるずると引きずって、ゲンガーは陽気に歩みを進める。


とある晴れた夜。
一匹と一人の声が森の中でこだました。



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