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天仔ネタ1


「やぁ、久しぶりだね緋雅哭?」

優しげな外見に裏切らない優しげな声の少年がにこりと笑う。
それに対し呼ばれた緋雅哭は相変わらず不遜な態度でフッと鼻を鳴らした。

「たかが二年でしょう?その証拠に貴方は身長くらいしか変化が見えないわ、夜途乃」
「ははは、そりゃ二年もあれば伸びるさぁ。君の方はまぁ・・・」

夜途乃と呼ばれた少年は口を緩く開けたまま緋雅哭を頭から爪先まで見て、


「・・・一段と大胆な服になったねぇ。」
「ふふふ、次会う頃には胸元をもう少し楽にしようかしら?」
「勘弁してよぉ、君はただでさえ周りより発育がいいのに、私は目のやり場に困ってしまうよ?」

とか言いながらほけほけと笑う夜途乃。緋雅哭も楽しそうにクスクスと笑みを溢す。


「・・・良い空気ですね」
「良くねぇよ。おい古株、何だアイツは?」
「や・・・オレ昔なんてろくに森から出してもらえ・・・いや、出なかったからヒナの友達とか知らなくて・・・」
「野生児め!使えねぇなぁったくよぉ!!」


「おぉ、そういえばお前達にこいつを紹介しなくては。はい、注目。こっちに来なさい」

ひそひそ話をする三人を緋雅哭が手を叩いて呼ぶ。
古株こと唯はそれに即座に反応して緋雅哭の隣に移動。それにゆったりとルーフィドが続く。
最後にガリアが並び、唯の事を「まるで忠犬だな」と称して唯に睨まれた。

「では紹介しましょう。
彼の名前は夜途乃。見た目から分かると思うけど私と同じ天仔。ついでに同期よ」
「夜途乃と申します。君達が緋雅哭の連れヒトだね?よろしくねぇ」

ひらひらと友好的に手を振る夜途乃。が、三人は目を見開いて固まった。

『こいつが、ヒナ(緋雅哭)の同期(タメ)だって!?』

つまり彼は見た目以上に年齢がいってる緋雅哭と同年代。つまり年上、つまり少年なんて形容されるべきじゃない人物。


「有り得ねぇ・・・若すぎだろ・・・」
「でも落ち着きのある点では年相応の貫禄があると思いますが」
「貫禄・・・あるかぁ?」

「ぼそぼそボソボソと、失礼ねお前達は」
「はははぁ、緋雅哭にそっくりだなぁ」
「怒るわよ夜途乃」

言い合う緋雅哭と夜途乃を見比べててみるが、やはり三人の目にはほけほけと笑う夜途乃が年上に見えなかった。


++++++
ただの思い付いたものを書き散らしただけのネタです。
そういえば「天仔」のワードが昔、不確定の別の文に出てきたりしてますが関連ないです。ただ単語として気に入ってるのでリサイクルです。
あ、多分ヒナ達の年齢少なくとも三十路越えてます。

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