2000年後もラブソングを


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Devote sweet time to you


1


リヴァイさんとデートした帰り。
ばったり、リコちゃんのお兄さんに会った。
帰り道一緒だしと言うことで、そのままお兄さんを交えた3人で帰路についた。


「は?テーマパーク?」


お兄さん、(ちょっと後ろに下がったところに)私、リヴァイさんの順で横に並んで歩いていた。
どうやらお兄さんは今日、遊園地でお休みを満喫してきた帰りらしかった。


「ひっさしぶりに絶叫マシンに乗って声がもう、」
「馬鹿かお前。年考えろ。」
「お前なぁ、たまには叫びたい時あるだろ?」
「ハンジを見てみろ。」
「あ?」
「常に叫んでる。」
「…ははっ、」


叫びすぎたと言うだけあり、いつもより少し、声を擦れさせているお兄さん。
楽しかったみたいだなぁ、なんて思った直後、


「でもお前たちも行くだろ?」


お兄さんのその言葉に、ピクリと耳が反応した。
けど、


「あ?なんでそんな騒がしいところにわざわざ疲れに行くんだ?冗談じゃねぇ。」


バサァ!とリヴァイさんが一刀両断した…。
…まぁ…、そうだろうなぁ、って。
リヴァイさん、嫌いそうだもんなぁ、そういうところ…。
なんて思いながら、その日は別れた(何故かお兄さんも一緒にうちまで送ってくれた)




「おっまえさぁ、」
「あ?」
「彼女が女子高生、ってわかってる?」
「あ゛?」
「フィーナちゃん、遊園地行きたいんじゃねぇの?」
「は?アイツが?」
「お前さっきのフィーナちゃんの顔見なかった?お前が『冗談じゃねぇ』って言った直後、すっげぇがっかりした顔してたぞ?」
「…」
「1度もそういう場所連れてってやったことねぇだろ?」
「……」
「お前ねぇ、リコですら、デート場所に選ぶくらいなんだぞ?せめて1度くらい」
「は?」
「うん?」
「……あのクソメガネ、デートなんかしてんのか?」
「…今そこじゃねぇだろ…。」
「よくそんな物好き見つけたな。」
「お前、俺の妹にもう少し気使えよ!確かにお硬そうだけど、美人だろう!?」
「(コイツ、実はシスコンか?)」
「いや、今はリコの話じゃなくてだなぁ!」
「(話が逸れなかったか…)チッ!」
「舌打ちしてんじゃねぇよっ!いいか?お前本意にデート場所決めんじゃなく、ちゃんとフィーナちゃんの意向も汲んで、」
「ファーラン。」
「あ?」
「なんでそんなにフィーナの肩を持つ?」
「お前変な誤解するなよ?帰り際に女の子にあんな顔されちゃ気になんだろ!」
「………」
「まぁ、なんでもいいけどさぁ。1度くらい連れてってやれよ。金ねぇわけじゃねぇんだから。」
「…めんどくせぇなぁ…。だいたい、」
「あ?」
「いきなり俺がそんなとこ行くぞなんて言ったらおかしいだろうが。」
「…まぁ、どうしたのかとは思うよな。その裏に何がある、と考えるかもしれねぇな?」
「わざわざそんなめんどくせぇこと自分から、」
「あ!じゃあさ、」
「あ?」
「前もってチケット買って、貰ったから行くかって誘えばいいんじゃね?」
「だからなんでお前はそんなにフィーナの肩を持つ?」
「だってあの子リコとずっと一緒にいるし、個人的に家庭教師してるし、挙げ句お前の彼女として妙に俺とつきあいあるからなんかもう心配で心配で。」
「…」
「ほら、リコってあんまり手かからないって言うかアイツ基本なんでもそつなくこなす奴だろ?だから余計人づきあいが下手そうなフィーナちゃん見てるとすっげぇ兄意識が芽生えるんだけど。」
「なんだ『兄意識』って。」
「お前とイザベルのようなもんだ。」
「あぁ…。」
「だからお前がちゃんと恋人してやってんのか心配でだなぁ、」
「お前の理屈はわかったが、」
「うん?」
「そういうところのチケットがどこで売ってんのか検討もつかん。」
「……あぁ、じゃあ俺が買って渡すから後で金寄越せ。」
「だがそもそもそういうところに行きたいのか、って話で、」
「とにかくそのチケット見せて誘え。土曜日でいいんだよな?」
「(聞いてねぇし…)」




リヴァイさんとお兄さんがそんな会話していたなんて知る由もなく、私もいつかリヴァイさんと行きたいなぁ、なんて思いながらその日は眠りについた。



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bkm

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