2000年後もラブソングを


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Devote my memories to you


2


「あれ?ハンジ?て、モブリットくんも呼ばれたのか?」
「ファーラン!なになに、どうしたの?」
「さぁ?俺もリヴァイに呼び出されただけだし?」
「ここって確かイザベルのバーだよね?」
「そーそー。てゆうか肝心のリヴァイは?」
「あー、終わり間際に書類が来てそれ片付けてから来るそうです。」
「いらっしゃーい!」
「おー、イザベル久しぶり。」
「兄貴から電話あって『カウンターに座って待ってろ』って!」
「お前なんの用か知ってるか?」
「さぁ?」



「悪い、遅くなった。」
「兄貴!」
「おー、来たか。まぁなんか飲めよ。」
「飲む前にお前らに頼みがある。これを1人2枚ずつ買え。」
「(頼んでるわりに命令形かよ)あれ?これ確かリコが持ってた、」
「フィーナのクラスが文化祭でやる喫茶店のチケットだ。」
「へー、高校の文化祭!おもしろそー!俺行きたい!いくら?」
「悪いな、イザベル。」
「(イザベルはリヴァイに完全に飼い慣らされてるからな…)俺はほら、リコが、なぁ?」
「おい、ハンジ。」
「あ、私も買う買う。高校の文化祭とか行けるなら行ってみたいし?モブリットももちろん買うよね?」
「(強制じゃねぇか)はいはい、買えばいいんでしょ、買えば。いくらですか?」
「悪いな。」
「(マジかよ)だからな、俺はリコが、」
「…」
「いや、だってほら、妹の文化祭見に行くってどこのシスコンだ、って話で、」
「……」
「そもそも俺はほら!研修とかあってだな?時間があんまり、」
「………」
「…………いくらだ?」
「2枚で400円だ。安いもんだろ?」
「(くそっ……)」




私のクラスでやる喫茶店のチケット(飲み物と軽食×5)を手渡した翌々日の夜、リヴァイさんからLine通知が着た。
渡したチケットを全部捌いてくれたそうだ。
結局1枚も自力で捌けなかった私としては(辛うじてリヴァイさん1人には捌けたような気もするけど)助かったと言う思いと、申し訳ない思いが合わさりながら、リヴァイさんに丁重にお礼メッセージを送った。
その後でクラス委員であるリコちゃんに、チケットを捌けたというメッセージを送った。
リコちゃんは材料調達の都合上、実際に捌けた枚数の把握をしたいそうだ。
さすがクラス委員、頼りになる、って思った。




「リコ、」
「なにー?兄さん。」
「お前、文化祭の模擬店、喫茶店だって言ってただろ?」
「うん、そうだよ。」
「リコは店番するのか?」
「私?私はしないけどなんで?」
「………チケット買わされたんだよ。」
「…あぁ、あのチビ、兄さんに売りつけたのか…。」
「俺だけじゃねぇよ。イザベルにハンジ、モブリットくんも買わされた。」
「イザベル、って、素晴らしい体型のお姉さんだっけ?」
「そーそ。アイツ高校中退してるからか高校の文化祭ってのにすっげぇ乗り気だし。」
「ハンジさんは、あのちょっとイってる感じのメガネの、」
「否定はしない。…とにかく、俺も買ったからには行こうと思うし、でもお前がいる時に行ってシスコンだなんだと言われるのはとんでもなく心外だ。」
「(あのチビ、兄さんのそういう反応も楽しんでそうだよなぁ…)まぁ…、私はいないから楽しんでってよ。」


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bkm

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