Detective Conan


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カタルシス


39


名前を嫌いになりそうだった。
同じ顔、同じ声、でも…。
何もかも一緒で、…何もかも、違う妹。
生まれた時間が6分違うだけなのに…。
けど、


「青子、今日肌寒いからコレ着たら?」


嫌いになんて、なれるわけ、なかった。
生まれた瞬間から、対をなしていた、私の半身。


「はよ、名前!青子!」
「おはよう、快斗」
「…おはよう」


快斗はいつも、青子よりも先に名前の名前を呼ぶ。
…そんなこと、とっくに知ってたよ。
快斗はいつも、名前を気にかけ、名前だけを女の子扱いしてるなんて、そんなこと、ずっとわかってた。
でも…。
それでも、認めたくは、なかった。


「青子さん?」
「え?」


変わらない日常。
変わらない景色。
名前の隣で優しい顔して笑う、今までと何も変わらない快斗を見るのは、耐えられなかった。


「名前さんと、何かあったんですか?」


どこかがイビツに歪み始めたような。
そんな私たちに、最初に気づいたのは白馬くんだった。

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bkm

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