Detective Conan


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カタルシス


27


「名前ー!今日のお夕飯なんだけど、」
「あ、今日はね、冷蔵庫に、」


快斗のことがあったから、そう感じるのかもしれない。
でも、なんだか名前も、機嫌が良いように思えた。
けど…。


「なんか最近快斗元気ない…?」


いつもと、変わらないと言えばそうなんだけど…。
青子の目からはやっぱりどこか、元気がないような、そんな気がした。


「青子もそう思う?」
「名前も?」
「うん。どこが、ってわけじゃないけど…、なんか元気がない、って言うか、」
「だよねだよね?何が違うって言えないけど、なんか違うんだよね?」
「うん」


名前も感じた快斗の違和感。
でも、何を、どうすればいいのかわからないまま、時が流れた。


「え?」
「だからー!日曜暇かって聞いてんの!」


快斗の異変を感じてから数日。
いきなり快斗から日曜日お出かけのお誘いを受けた。


「トロピカルマリンランド!」
「そー。行かねぇ?」


快斗のお母さんは、いろんなところに顔が利くらしく、いろんな割引券を貰ってくる。
今回もおばさんのコネで貰ったトロピカルマリンランドの割引券で、一緒に行かないかって誘いだった。


「名前じゃなくて、いいの?」
「え?…つーかオメー行きたくねぇの?」
「え!?い、行くよ!」
「おー、じゃあ日曜な」


快斗はこういう時いつも、名前を誘う。
どうして今回はそうしないのか。
でもそれでも…。
日曜、何着ていこうかなんて。
また少し、周りが明るくなった気がした。

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bkm

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