Detective Conan


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カタルシス


23


白馬くんの反応は、私が白馬くんの曾おじいさんの葬儀の日に逢ったって、覚えているのかいないのか…。
正直戸惑うものだった。


「…やっぱり白馬くんは忘れちゃったのかな?」
「あ、い、いえ。…ソレは曽祖父の葬儀の日に逢った少女に言われた言葉ですが…」


その言葉に、本当に本当に、嬉しくなった。


「そう!覚えててくれた?」
「えぇ…、まぁ…」


なぜか、白馬くんは驚いたような顔をしていた。
…なぜかじゃなく、あの日偶然に出逢った子と、時を経てまた出逢うなんて、驚いて当たり前なのかもしれない。
その後、二、三言話した後、教室に入っていった。
どう言う反応であったとしても、白馬くんが遠い日のあの出来事を覚えていてくれたことが。
そしてかつて一瞬でも白馬くんと時間を共有できていたことが、すごく、嬉しかった。


「俺とお前、1番最初に出逢ったのはどこだっけ?」


その日のお昼休み。
快斗といつもの秘密基地。
快斗が突然、私たちの出会いについて聞いてきた。


「どこ、って、小学校の入学式でしょう?忘れちゃった?」
「…そう、だっけ…」
「そうだよ!快斗ってば私を指差して『あー!』って叫んだかと思ったら、次の瞬間私と青子を見て『えー!?』って叫ぶんだもん。あんな不思議な初対面の人、後にも先にも快斗だけだよ」


アレだけ強烈な初対面が出来る人は、そうそういない。
かつての快斗の行動を思い出して、笑いがこみ上げてきた。
白馬くんのこと。
快斗との思い出。
それらがなんだか凄く、心を擽った。

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bkm

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