Detective Conan


≫Clap ≫Top

カタルシス


21


−…もう忘れちゃった?あの日、時計台で青子と逢ったこと−


あの言葉に、なんて答えたのか、正直覚えてない。
あの時の「アイツ」が青子だったなんて、あり得ない。
だって、あの時のアイツは…。
青子はきっと、名前から俺との出逢いを聞いたんだ。
だから知ってるんだ。
そうに違いない。
一体どちらが「あり得ない」のか…。
縋るような思いで、いつもの秘密基地へと行った。


「オメー熱は?」
「うん、もう大丈夫。誘ってくれたのにごめんね」


柔らかく笑う名前は、あの時のアイツの面影があるのに。


「なぁ…」
「うん?」
「…俺とお前、1番最初に出逢ったのはどこだっけ?」
「えぇ?どうしたの急に」
「…なんとなく?どこだか、覚えてるか?」


頼む、否定してくれ。
そんな思いで名前を見つめた。

.

prev next


bkm

×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -