Detective Conan


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カタルシス


13


「2n(2n-1)(2n-2)=2nP3が…」


白馬くんは見た目だけじゃなく、頭も良い。
「眉目秀麗」という言葉はきっと、白馬くんのためにある。
カッコよくて、頭も良くて、もちろんスポーツも出来て、何より女子に優しい。
こんな男の子、存在するんだって…、どこか不思議な感じがした。


「なぁなぁ、名前」


いつもの屋上、秘密基地。
今日も、緩やかな日差しが照りつける。


「なに?快斗」
「これなーんだ!」
「え?」


これ、と言って快斗が出してきたのは、


「…博物館の割引券!」
「オメー行きたいって言ってただろ?今やってる古代文明展!」


昔から、古代文明に限らず、そういう歴史的なものが好きで歴史の成績だけは、青子に負けたことがなかった。


「行こうぜ?週末!」
「いいの!?」
「おぅ!」


快斗はたぶん、こういうところよりももっと…、遊園地とか。
そういうところの方が好きだと思うし、どちらかと言うと興味ないんじゃないかって思う。
けど、いつもこうして私につきあってくれる。


「ありがと」
「どーいたしまして!」


それだけ言うと快斗はゴロン、とコンクリの上に寝そべった。
白馬くんは確かにカッコよくて、頭も良くて、もちろんスポーツも出来て、何より女子に優しい。
でも…。
快斗も十分、カッコよくて、頭も良くて、スポーツも出来てそして優しい。
それはわかってはいるんだけど…。


「あぁ、名前さん」
「白馬くん…」
「これから帰るところですか?」


これは快斗に対して、失礼なことなのかもしれない。
でも…。
快斗には感じない、…胸の小さな疼きとでも言うようなざわつきは、自分ではどうすることも出来なかった。

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bkm

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