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もしも新一が下手だったら中編


−中道先生の性春講座その1−


「まずはやっぱりキスだろ」
「それくらい俺だって知ってるっての!」
「バーカ、口にすんじゃねぇよ!耳だ、耳!」
「(それは俺もする)まぁ、そうだな…」
「だろ?でも、ただキスするんじゃないぜ?」
「え?」
「ちゃんと入れてるか?これ!」
「…って、舌!?耳ん中に舌入れんのか!?」
「これだからエッチが下手な相沢くんは困るんだよ!工藤、お前は?」
「…俺もそれはナイ」
「マジで!?いいか、お前ら。俺たち男は視覚的に感じる。だから騎乗位なりパイズリなりに興奮すんだろ?」
「「うんうん」」
「でも女は触覚や聴覚で感じんだよ!耳ん中舐め回してみろよ!アソコに入れてるみたいに出し入れして音立てながらさ!」


女は聴覚で感じるってのは、俺も聞いたことがある。
別に中道の言葉を鵜呑みにしたわけじゃないが、試しては、みようと思った。


「名前」
「ん…」


いつもは耳にキスするだけだけど、ペロリと舌を耳の穴に入れてみた。


「っ!?」


ビクッと名前の体が動いたのがわかる。
耳の軟骨から耳朶に向けて舐め回したり、穴の奥の方に舌を伸ばしたりしていると、たまに名前の息が漏れる声が聞こえた。


−アソコに入れてるみたいに出し入れして音を立てながらさ−


ピチャッとも言えないような弱い水音が響く。
…なんかコレ、やってる方も興奮しねぇ?


「…」
「ん?どうした?」
「…も、ヤメ、テ…」


俺の胸を弱々しく押す名前の顔を見ると、顔真っ赤にさせて今にも零れ落ちるんじゃねーかってくらい目潤ませてた。
………………もう!?
はっ!?耳しか触ってねーぞっ!?
マジで!?
…中道すげぇ!
よくわかんねーけど、オメーすげぇ!


−中道先生の性春講座その2−


「耳で気持ちよくなったら次は顔!」
「あ、俺キスは得意!」
「お前ほんっとバカだな…」
「なんだと!?」
「いきなり口にいってがっつくな!」
「え?」
「顔中にチュッチュッしてやんの!」
「あー、それわかる気する」
「な?ほら、工藤はわかるってよ!」
「…それで続きは?」
「スルーすんな、お前!…顔で1番オススメは瞼だな!コレはアイツの意見だけど、瞼にチュッチュッされると愛を感じるんだと!」


そーいや俺、額や頬はあっても瞼ってなかった気がする…。
瞼のキスは憧憬、だっけ?
そんなこと思いながら名前の目尻に溜まってる涙を掬うようにくちづけた。


「…」


ゆっくりと瞼を上げて俺を見上げる漆黒の瞳はいつもより濡れていて。
…ヤバい、マジで俺が興奮してきた。


−中道先生の性春講座その3−


「で、次がベロちゅう!」
「だからそれは俺得意だって言ってんだろ!」
「…そうは言うけどな、エッチが下手な相沢くん」
「いちいち下手下手言うんじゃねーよっ!」
「まぁまぁ、落ち着け相沢」
「そーそ。お前がそんなならもう教えてやらねぇぞ」
「…………すんませんでした」
「おーぅ」
「(バカだコイツ…)」
「で、だ。これもただ舌つっこんで絡めればいいってもんじゃない。口ってのは1番わかりやすい疑似挿入場所だよな?」
「疑似挿入…」
「ここでも出し入れしたり、女の舌吸い上げることで女に攻めプレイの疑似体験させたり?あ、歯茎舐めるのもアリだな。あとやっぱり唾飲ませるってのも、口で出した時の疑似プレイ?」


言われてみれば確かに俺しかつっこんでねぇ気がする…。
絡めて吸い上げて俺の口の中に舌を入れさせる。


「…っ…ふっ…」


口の端から漏れる名前の吐息が、すげぇ扇情的だ。


「…はぁ…」


口を離した名前との間に光る糸が垂れる。
名前の濡れた唇がなんとも言えない。


−中道先生の性春講座その4−


「んで、まぁ胸にいくわけだけど、」


ここは省略。
コイツもともと乳首弄られんの好きだし。
…でもそう思ってるの俺だけだったりとか言わねぇよな?
…念のためここもいつもとは変えて、と…。


「…っ…あっ…」


いつもは舌で「転がす」感じだけど、今日はいかにも「舐めまわす」感じで攻める。
自分で言うのもなんだが、「ねっとり」攻めるって感じ?


「…や、あんっ…」


喘ぐ名前の声も、いつもと違う。…気がする。
…そう考えると俺って今まで単調なsexしかしてなかったんじゃねーの?
なんて頭の隅の妙に冷静な部分で考えていた。


−中道先生の性春講座その5−


「で、いよいよアソコに突撃!」
「突撃ってオメー…」
「いや、相沢の気分的に突撃って感じ?」
「(どんな感じだ…)」
「俺の意見が正しいなら、この段階でかなり濡れてるはずだ!」


さっきヤったばかりだし?
俺も名前も素っ裸で。
手伸ばせばすぐに直に触れる。


「んあっ…」


さっきヤったばかりだからか?
それとも中道の意見が的を得ていたからか?
手を伸ばした先、指先が触れた場所は軽く触れただけでも濡れているのがわかった。

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