校外学習A

その後他愛もない話をして一緒にイルカショーを見に行くことになった


『イルカって賢いね』

「なー」


ぷくーっと器用にガムを膨らますことができる丸井くんもすごいなって思う


私不器用だからな


「ん?何だよ、こっち見て」

『丸井くんは器用だなって思って』

「まあな」

『そうやってガム膨らますのとか上手だね』

ガムだけかよ、と言って少し拗ねる丸井くん


そう言えば彼がテニスをしているところって未だに見たことないな

校内を走ってるのは見かけるけど


まだ彼も入部したてだし基礎体力からだもんね

『丸井くんいつも頑張って走ってるよね』

「え、見てたのか?」


私が陰ながら屋上から見てたのって話してなかったか

『うん、いつも丸井くん頑張れって心の中で応援してるんだ』


「今度の新人戦見にこいよ」

『いいの?』

「当然だろい!俺たち友達じゃん?」



友達....


ニコっと笑う丸井くんが眩しい

イルカよりも丸井くんに見惚れちゃってたかも...



「俺って男のクセに体力ねえんだよな」

『そうなんだ...』


確かに丸井くんだけもう一周多く走ってるところを見たことがある

それもみんなに追いつくためなんだと思うと応援したくなる


『何か丸井くんのためにできることないかな?』

「お前がそうやって隣で笑ってくれるだけで十分だって」


何か物理的に力になりたい


『丸井くんって好きな食べ物とかある?』

もし何か好きな食べ物にエネルギー源になるようなものがあるならばそれを摂取して運動するといいかも


「ケーキかな」



いわゆる甘党男子というものですね


ケーキか...


ケーキってカロリー高いんだよなあ...













って...これじゃん!!!


『丸井くん!』

「!びっくりすんじゃん...」


ごめんと一言謝って続ける


『ケーキだよ!運動する前にケーキを食べてエネルギーを蓄えるの!』

糖質は運動には欠かせないもの
そして摂取したカロリーを燃焼すればプラマイゼロ



「お、おう...!今度から試してみるぜ」

いい結果が出るといいなぁ...








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