銀色ジャスティス | ナノ


▼ 男にはカエルに触れて一人前みたいな訳のわからないルールがある

「えー、みんなもう知ってると思うが、先日 宇宙海賊春雨≠フ一派だと思われる船が沈没した。しかも聞いて驚けコノヤロー、なんと奴らを壊滅させたのはたった三人の侍らしい……」

『驚くどころか誰も聞いてないよ』


ワイワイガヤガヤとうるさい隊士達。土方さんは近藤さんに名前を呼ばれるとバズーカをかまえた。ちなみにあたしは被害を受けたくないので逃げた。
ドガン、とバズーカの音が屯所に響いた。


「えー、みんなもう知ってると思うが、先日 宇宙海賊春雨≠フ一派だと思われる船が沈没した。しかも聞いて驚けコノヤロー、なんと奴らを壊滅させたのはたった三人の侍らしい……」

「「「え゙え゙え゙え゙え゙!!マジすか!?」」」


先程とは違いきちんと正座をして話を聞いている。ただし、ボロボロになっている件を除けば。
土方さんがしらじらしいとバズーカを構えれば近藤さんが話が進まないからと止める。


「この三人のうち一人は攘夷党の桂だという情報が入っている。まァこんな芸当ができるのは奴ぐらいしかいまい」


三人のうちのもう一人は目の前にいるけどね。
まあそれは置いといて、あたしは資料を読み上げる。


『春雨の連中は大量の麻薬を江戸に持ち込み売りさばいていた。攘夷党じゃなくても連中を許せないのはわかるけど、問題はここから。その麻薬の密売に幕府の官僚が一枚かんでいたとの噂がある』


麻薬の売買を円滑に行えるよう協力する代わりに利益の一部を海賊から受けとっていたというもの。


「真偽のほどは定かじゃないが、江戸に散らばる攘夷浪士は噂を聞きつけ『奸賊討つべし』と暗殺を画策している。
真選組オレたちの出番だ!!」





第八訓
男にはカエルに触れて一人前みたいな訳のわからないルールがある





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