お便り5


【達也のお仕事なんですか?教師ではないみたいですが…】

『そういえばさ、お父さんって何の仕事してるの?』

「オレか? オレはなぁ…最初は先生をやろうかと思ったんだけど、ママが反対したから普通にサラリーマンになったぞ。」

『ふぅん…何の会社?』

「IT企業の○○」

『…嘘!? それって大手だよね!?』

「見直した? 見直した??」

『どうゆうコネで入ったの?』

「…コネじゃなくて自分で頑張りました。」

『えぇ…信じられない…
ちなみにお母さんは何で先生に反対したの? 給料低いとか?』

「よくぞ聞いてくれた!! 実はなっ!」

『(気持ち悪いほど満面の笑みだ…)』

「お母さんな、嫉妬したんだよ。」

『…お母さんが? 誰に? お父さん?』

「違う違う!
お母さんが、女子生徒に。」

『意味分かんないんですけど。』

「だーかーら、
オレが教師になったら、オレが女子生徒と禁断の恋に堕ちちまうんじゃねぇかって心配したんだよ! 普段ツンケンしてんのに、可愛いだろ〜!?」

『…それってお父さんが信用されてないだけなんじゃ』

「いーや、違うね。だってあの時…
『私達みたいに生徒と先生の関係が恋愛になったら困るもの』
って顔赤くして言ってたし!! ツンデレ全開でマジでオレ萌えたし!!」

『………』

「いや〜っ 今思い出しても萌えるわー。」

「…ふうん…でもまだ足りないわね。もっと燃えてみようじゃないの。」

「いやいや、もう充分萌え…て………」

「私がお風呂入ってる間に、菜也と随分と楽しくお話ができたみたいねぇ?」

「いや、あの……これは菜也が聞いてきたから…」

『だからってそこまで話すことないわよね?
……久しぶりにまた燃えてみる?』

「そ、そっちの燃えは勘べ…
ぎゃああああああああああああああ!!!!!」





(『お父さん…ごめん。
……にしても、お母さんって昔先生だったのかな? そういえば二人の出会い知らないや。』)

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